イラン情勢が緊迫している。3月2日には同国の革命防衛隊幹部がホルムズ海峡の封鎖を発表するなど、緊張の度合いが高まっているが、視聴者からは《イラン攻撃のニュースが一般テレビ局で少ない》といった不満の声がXに続々と上がっている。

テレビ番組制作会社ディレクターはこう語る。


「2003年のイラク戦争の時を思い出すとえらい違いですね。あの時はニュース番組以外にも特別報道番組が放送されていたのはもちろん、各局が競って現地に特派員を派遣して生リポートを行っていました。今回もニュース番組でトップ扱いにこそなってはいますが、生リポートというよりは外国メディアから取得したVTRの垂れ流しが目立ち、隔世の感があります」


 大手メディアとしていかがなものかという気もするが、「時期も悪い」と語るのはスポーツ紙芸能デスクだ。


「WBC開幕直前ということで、ニュース番組で大谷翔平の話題を大きく扱わざるを得ない状況が、イラン関連ニュースをさらに減らしています。視聴者からは《大谷ハラスメントの度がすぎてる。大谷よりイランの問題の方が大事なんじゃないの》といった、本人を絡めつつの怨嗟の声まで上がってしまっている。《大谷をイランに行かせればマスコミも追っかけて行くと思うので、これしか解決方法はありません》といった暴論もぶちまけられているほどです」


 メディアの報道が“大谷一色”になることに「大谷ハラスメント」という名前がついて久しいが、ニュースとして取り上げられる側の大谷にしてみれば言いがかりというか、いい迷惑か。要はテレビ各局のバランス感覚に疑問の声が上がっているわけだが、そのような声を上げてもテレビ局の「大谷推し」の姿勢は変えられそうにない。となれば、ここは一つ、視聴者が主体的に情報を得られるネットから情報を得たいところだ。


 ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「アルジャジーラやBBCやCNNといった外国のサイトに掲載されている記事を翻訳ソフトで日本語にして読むという方法があります」と明かしつつ、「意外な方法でもネットから情報を集められます」と、その方法を語る。


「テレビ各局のニュース番組のYouTube公式チャンネルにアップされるニュース動画がお勧めです。

これらのチャンネルにアップされている動画はテレビ放送で使用したVTRのロングバージョンとでも言えるもので、WBCのニュースに圧迫された結果たる『短い尺』に収まり切らなかった要素がそぎ落とされずに見ることができます。また、キャスターと専門家が1対1で語る対談動画もお勧めです。これらの動画にはテレビ局の解説員クラスの人や大学教授と言った専門家が語る『濃い情報』が詰め込まれており、イラン情勢を知るうえで非常に有用です。これらの動画を各メディアが取るスタンスによって偏りが出ないようにすべく、複数メディアの動画を大量に見ていくのです」


「テレビは使い物にならないが、テレビ局は使える」ということか。


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 テレビ各局は「やりすぎ」であることに、どうにも気づかない。関連記事【もっと読む】連日の過剰報道で「大谷ハラスメント」の声まで噴出…「野球嫌い」の呼び水になるとの批判も…では、「大谷ハラスメント」を行うテレビ各局について伝えている。


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