先月、大阪府警泉佐野署で押収した証拠品の車両から、金属製の容器(約50センチ)が盗まれる事件があった。府警は1日、容器を持参して弁護士とともに同署へ出頭してきた小柳飛騎容疑者(24)を別の強盗致傷容疑で逮捕した。

府警は先月27日、事件を主導したとして、小柳の薬物密売仲間の植林天靖容疑者(26)を逮捕していた。


 事の発端はこうだ。


 植林容疑者、小柳容疑者ら薬物の密売人グループは先月17~18日、泉佐野市のガレージで20代男性に殴る蹴るの暴行を加え、現金5000円が入った財布やかばんなど13点(計3万7000円相当)を奪った。グループと男性は薬物の売買をめぐり、金銭トラブルになっていた。


 その後、グループの5、6人が1台の車に乗り込み、話し合いをしていたところ、パトカーが現場に到着。警察官の姿に気づいた植林容疑者らは乗ってきた車を放置し、あわてて逃走した。残された植林容疑者の親族名義の車を泉佐野署が押収し、車内から大麻とみられる植物片が見つかった。発見時、車は施錠され、鍵はついていなかった。


「車内にあった薬物をすべて押収し、捜査は終了したため、ドアを施錠し、車体にカバーをかけ、他の車で囲んで部外者が立ち入れない公用駐車場で保管していた。19日午後、署員が確認した際には異常はなかったが、20日朝、署の塀にはしごがかけられているのを発見。車内にあった金属製の容器がなくなっていた。容器は薬物と関係ないものと判断して車内に置いたままだったが、ヤツらにとっては必要なもんやったのかもしれん。

大麻の保管や大麻リキッドの生成に使っていた可能性がある」(捜査事情通)


 付近の防犯カメラには小柳容疑者が1人で署の敷地に侵入し、数人が複数台のバイクで逃走する様子が写っていた。


「小柳と植林は学校の先輩後輩の関係で、上のもんがパクられたから出頭してきたのか。あるいは車内にあった薬物がすべて押収されているのが分かり、観念したのかもしれん。車は施錠され、カバーも元通りにかけられていた」(前出の捜査事情通)


 調べに対し、小柳容疑者は「自分1人でやりました」と供述しているが、他にも関与した人物がいるとみて、行方を追っている。


 府警では昨年11月にも門真署の敷地内にある公用駐車場で、覚醒剤取締法違反容疑で押収した盗難車から、証拠品の偽造ナンバープレートや車の鍵の複製に使われる電子機器が盗まれる事件があった。塀を乗り越え、侵入した形跡があり、府警は窃盗と建造物侵入容疑で40代の男女2人を逮捕。各署で巡回などの対策を強化していた。


 警察署に盗みに入るとは何とも大胆な犯行だが、こうも簡単に侵入できるとは、教訓が生かされていない。


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