新年度予算案の質疑が行われている衆院予算委員会で、高市首相が答弁から逃げ回り、SNSで批判が上がっている。注目されているのは、2日の予算委で共産党の田村智子議員と向き合った際の一幕だ。


 田村氏は米・イスラエルによるイラン攻撃について質問。「両国に攻撃をやめろと働きかけるべきではないか」と再三、高市首相に見解を求めたが、坂本哲志予算委員長が茂木外相を指名し続けた。田村氏が「総理に聞いています」と訴えても、坂本氏は茂木氏に答えさせた。


 その後、ようやく答弁に立った高市首相は「中東地域の平和を取り戻すため、精いっぱいの努力をしている」と正面から答えず。指名されているのに席を立たない場面もあった。


 このやりとりを切り取った動画がXで拡散。〈時間稼ぎ?〉〈失言が怖いのか答弁する能力がないのか、委員長も含めひどい国会〉と批判が噴出しているのだ。


 それだけじゃない。3日の予算委では、中道改革連合の西村智奈美議員が、昨年末に起きた北海道小樽市のスキー場で保育園児がベルトコンベヤー状のエスカレーターに挟まれて死亡した事故について質問。同様のエスカレーターが国の安全規制の対象になっていないことを問題視し、政府による監督体制をつくるべきと指摘した上で、高市首相本人の見解を問うた。


■不用意発言のリスクをヘッジ


 ところが、坂本委員長は金子恭之国交相を指名。西村氏が「(持ち時間が)残り3分しかないので」と言い、高市首相の答弁を求めたが、坂本委員長は「いやいや、時間配分は自分の責任でやって下さい」と制限した。

議員の質問に直接答えず「大臣答弁」を挟む手法に対して「高市封印シフトだ」と批判が上がっている。


「予算委では質問が当たらなくても全閣僚が出席する慣例があったが、与党側の提案で昨年6月、首相と財務相以外の出席は『野党側が要求する大臣だけでいい』となった。ところが、今国会では与党側が『要求外大臣』を出席させ、高市総理の代わりに答弁させている。総理はカッとなると、官僚が用意した資料を読まずに不用意発言を繰り出す傾向がある。なので、党としては総理をなるべく答弁に立たせないために、大臣に答えさせ、総理が発言する機会を減らしたいようです」(官邸事情通)


 年度内に予算案をサッサと成立させたい思惑もあるのだろう。予算案採決の前提となる地方公聴会を8日に、中央公聴会を10日に開催することを与党の賛成多数で決めてしまった。


 自己都合の抜き打ち解散で予算審議が遅れているのに、大臣答弁で適当に切り抜けようとは、随分と邪だ。


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 高市首相の暴走、デタラメぶりについては、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。


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