高市首相の身勝手解散で窮屈になった新年度予算案の国会審議がヤマ場を迎えている。巨大与党を手にした高市首相は年度内成立に固執し、自民党は3月13日の衆院通過を画策。

80時間前後で推移してきた審議時間は3分の2ほどに圧縮され、高市首相の疑惑もかすみそうな雲行きだ。


 自民党の宿痾でもある「政治とカネ」、解散命令を下された反日カルトの統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との癒着隠し、仮想通貨「SANAE TOKEN(サナエトークン)」をめぐる問題など、疑惑が山積。女性初首相は真っ黒と言っていい。にもかかわらず、高水準の内閣支持率に気おされた野党の追及は手ぬるい。


 9日の衆院予算委員会の集中審議はドッチラケだった。野党が疑惑追及を避けたため、高市首相が窮したのは米国とイスラエルによるイラン攻撃をめぐる及び腰対応くらい。来週の訪米を控え、「わが国は詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難」と従来答弁をリピート。トランプ大統領から自衛隊派遣を要請されるリスクについては「お約束できるのは、日本国の国益を最大化するためにしっかりお話しをしてくるということ」と原則論をぶち、安保法制に基づく集団的自衛権行使に踏み切る可能性に関しては、「あくまでも法律にのっとって対応する」と慎重答弁に徹した。


 数々の疑惑をめぐり、高市首相はゴマカシにゴマカシを重ねている。



政治とカネに、統一教会、仮想通貨問題も

■政治とカネ


▽代表を務める自民党奈良県第2選挙区支部が上限を超える寄付受領


「企業の側に資本金の額によって制限があるという法律の内容について、書面で必ず伝えている。にもかかわらず上限を超える寄付が行われ、直ちに返金を行わせていただきました」(2月24日の衆院代表質問)


▽党支部を通じ、衆院選で当選した自民党の全315議員に約3万円相当のカタログギフトを配布


「批判を受けるのであれば、法律には抵触しないが慎みたい」


「人数が多すぎると考えたが、この人にはねぎらいをして、この人にはしないということはいかんなと思った」(3日の衆院予算委)


■統一教会


▽党支部の政治資金パーティーをめぐり、教団関連団体「世界平和連合奈良県連合会」や関係者が計10万円のパー券購入


「旧統一教会の関係者がパーティー券を購入したという記録は確認できませんでした」(2月24日の衆院代表質問)


▽1994~2001年に教団系の日刊紙「世界日報」の取材を5回受け、月刊誌「ビューポイント」で1回対談


「旧統一教会の関係と知らずに、取材もインタビューも受けております。これらは(党に)報告をいたしております」(3月3日の衆院予算委)


■仮想通貨問題


▽ユーチューブ番組「NoBorder」から派生したプロジェクトが2月25日に仮想通貨「サナエトークン」を発行。

運営側が高市事務所との接点をチラつかせ、後援会有志などによるXアカウントが宣伝に一役買った


「名前のせいか、色々な誤解があるようですが、このトークンについては、私は全く存じ上げませんし、私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかについて知らされておりません」(3月2日のX投稿)


 都合が悪くなった公式サイトのコラムは「総理になって書く時間がない」という意味不明の理由で削除。


 国会が見逃したら必ずや味をしめる。


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 高市首相の“真っ黒け”な疑惑の数々は、【もっと読む】【さらに読む】でも詳しく報じている。


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