政府は13日、インテリジェンス(情報活動)政策の司令塔となる「国家情報会議」設置法案を閣議決定し、国会に提出した。同会議は首相を議長として、官房長官や外相など9閣僚がメンバーとなり、安全保障上の重要情報活動や外国のスパイ活動への対処を審議する。
■「スパイ防止法」や「対外情報庁」創設も視野
政府・与党は、この法案の先に「スパイ防止法」や「対外情報庁」創設も見据える。既に野党からは同法案に対し、市民への監視強化や人権侵害につながりかねないとの懸念が上がっているのだが、実は主目的である「インテリジェンス強化」についても、現実に機能するのかどうかは怪しい。「閣議決定された組織は愚の骨頂」と言うのは、「秘密のファイル -CIAの対日工作」などの著書があるインテリジェンスの第一人者、国際ジャーナリストの春名幹男氏だ。問題は主に2つあるという。
「まず、内調をただ格上げするのではダメです。内調を拡大強化するということは『警察主導』になる。警察というのは法執行機関。つまり逮捕・送検して起訴する機関です。情報機関とは異なる。警察はカウンターインテリジェンス(防諜)で、例えば中国人のスパイを捕まえるなどが仕事です。
そして、2つ目の問題点はトップが高市首相であることだ。
「政治家をトップにすると、自分たちのために情報を右や左に動かす恐れがある。政治方針に沿った結論を導くための情報会議になってしまい、情報がねじ曲げられる可能性がある。まさにイラク戦争がそうでした。CIAではダメだと国防総省が急ごしらえの組織をつくり、『大量破壊兵器がある』など間違った情報をイラク攻撃に利用した。ですから、政治家がトップをやってはダメなんです」
現状の日本の情報収集機関は、防諜の警察の他、軍事情報の防衛省、国際情報の外務省、法務省管轄の公安調査庁など複数ある。春名氏によれば、むしろ日本のインテリジェンスの課題は、各機関で情報を共有しないことだという。
今回の法案では、各省庁に国家情報局への情報提供を義務づけてはいるが、警察権力を巨大化することが優先されるなら、やはり危うい。
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高市首相は18日から4日間の日程で米国へ飛び、トランプ大統領との首脳会談に臨む予定。





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