参院での来年度予算案の審議は18日、3日目の質疑が終了。19日からは、トランプ大統領との首脳会談のため訪米した高市首相不在で行われるが、最大の焦点は高市首相が頑として譲らない「年度内成立」を巡る与野党の攻防だ。


 衆院と違って少数与党の参院では、過半数の124議席(欠員と議長除く)に4人足りず、多数派工作も難航中。与党ペースのスピード日程では進まない。


 そのうえ、参院は「熟議の府」として与野党合意を重視してきた。強硬な運営は自殺行為で、参院自民の執行部は高市首相と野党との板挟みになっているが、「年度内成立は絶望的と言っていいほど難しい」と言うのは国会対策に詳しい自民党関係者だ。その理由についてこう続ける。


「予算案は委員長職権で強行採決して13日に衆院を通過させ、“荷崩れ”(不正常な形)して参院に送られた。しかし、それでも予定通り、週明け16日から参院での審議が始まったのは、与野党の参院国対で『60時間台の充実審議』を約束したからです。予算委は1日6時間として10日間必要。何か突発的なことで1日でもずれ込んだら年度内成立はアウトです」


■訪米報告はマスト


 既に、予算委の審議がずれ込むのはほぼ確実。野党が訪米報告を求めているからだ。トランプ大統領からどんな要求をされ、どう答えたのか、イラン戦争に巻き込まれることはないのかなど、今回ほど日本にとって重大な日米首脳会談はない。国会報告は必須で、「衆参でやれば、それに1日を費やすことになる」(前出の自民党関係者)。


 加えて、不倫スキャンダルの文科大臣の進退問題も予算案審議の足を引っ張る。年度内成立が無理となれば、日切れ法案や暫定予算を成立させる必要があり、月末の2日間を充てることになる。


「参院自民の松山会長や石井幹事長は事情がよく分かっていて、年度内成立への高市首相のけんまくに面従腹背。ギリギリまで頑張った、という形をとるのではないか。4月3日までの予算成立なら、たとえ暫定予算を組んだとしても事実上の年度内成立として首相のメンツは立つ」(政界関係者)


 高市首相に一発逆転があるとすれば、トランプ大統領との会談で劇的な成果を上げた時。


「世論の喝采を浴びるようなことになれば、参院自民も年度内成立を実現せざるを得ない。訪米の成果いかんでしょう」(前出の政界関係者)


 知らぬは“国対オンチ”の首相だけらしい。


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 不倫発覚の松本洋平文科相(52)めぐり、19日の参院文科委員会は開催見送りに。野党サイドは、説明責任を果たさないかぎり、委員会の開催に応じない構えだ。関連記事【もっと読む】『議員会館でも身体重ね…“不倫男”松本文科相は辞任秒読み! 虚偽答弁疑惑に「コメント控える」連発の卑劣』で詳しく報じている。


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