韓国のボーイズグループの頂点、BTSが、メンバー全員除隊後初のライブ「BTS THE COMEBACK LIVE ARIRANG」を3月21日、韓国・ソウルの光化門広場で開催した。


 メンバー揃ってのライブは3年9カ月ぶり。

無料観覧エリアは抽選制で2万人、さらに当選しなかった観客を含め、会場周辺には10万人とも26万人とも報じられるARMY(BTSのファン)が集まった。過去の梨泰院事件のようなことのないよう、韓国警察は1万5000人を配備し、1時間のステージで現地はもとより、Netflixの有料配信視聴者を魅了。盤石なネット環境を有するNetflixでもライブが始まると一部配信に乱れが生じるほど負荷がかかったという。


 新曲の「Swim」から、BTSの代名詞「Butter」「Dynamite」など全12曲を披露。ステージには額縁をイメージした装飾が施され、光化門をバックにBTSがパフォーマンスすると、まるで絵画のよう。7人揃ってのパフォーマンスの高さは圧巻で、ファンの持つライトスティックでグループカラーの紫に染まった。「ステージ上でメンバーがワチャワチャ話している姿に再始動を実感した」(BTSのファン)という。


 復帰後のアルバム「ARIRANG」は20日にリリースすると10分でミリオンを達成し、初日で398万枚を売り上げ、BTS自身の歴代最多初動記録を更新した。韓国の代表的な民謡「アリラン」をアルバムタイトルに、自らのルーツを象徴。楽曲には韓国の国宝・聖徳大王神鐘の音を起用するなど韓国の歴史と今をミックスさせ、新たな世界観を醸し出している。音楽関係者は「国策を前面に出したステージ」としてこう続ける。


「兵役を終え、BTSが『世界に誇る韓国のアーティスト』だと知らしめるのがイベントの大命題。

韓国を象徴する場所からライブ配信し、楽曲のタイトル、メロディーに『韓国』を入れ込み、K-POPの優位性が1時間のステージで全世界に刻み込まれた。観光客の誘致にも大いに役立っている。今までにない会場、警備、ステージ構成は国策ならでは。今回の成功で韓国の外貨獲得への期待が高まった」


 ブルームバーグによると、経済効果は今回の無料公演が280億円超えで、グラミー賞を14回受賞したテイラー・スウィフト(36)の1公演の3倍から5倍以上の効果をもたらすという。これから始まるワールドツアー全体だと経済効果は3000億円とも5000億円とも試算され、メキシコ政府が追加公演を直訴するほどの人気だ。


 武器を使わずとも世界を牛耳るのはBTSと音楽のパワーだ。


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