米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦が引き金となった戦火は中東全域に拡大し、トランプ大統領は自縄自縛に陥っている。イランが事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡の開放を要求し、さもなければ発電所を攻撃すると脅したが、期限まで半日あまり残して国防総省に延期を指示。
トランプ大統領が言い出した「48時間以内の海峡封鎖解除」の期限は、24日の午前8時44分(米東部時間23日午後7時44分)だった。しかし、指導部のメンバーを次々に殺害されたイランは徹底抗戦の構えを崩さず、軍は海峡の完全封鎖に加え、「敵が燃料・エネルギー施設を攻撃した場合、中東地域にある米国に属するすべてのエネルギー、情報技術、海水淡水化施設を標的にする」と警告。この間、原油先物相場はみるみる上昇し、指標となる米WTI5月渡しが2日連続で1バレル=100ドルを超えた。
■イランは対話否定
米国のガソリン価格は20日時点で1ガロン=平均3.9ドルに高騰。トランプ大統領が有言実行すれば、米国民の不満が一気に高まる4ドル突破は不可避だった。それでトランプ大統領は23日、SNSに「この2日間、イランとの間で非常によい有意義な協議ができた」と投稿。協議進展を条件に、発電所への攻撃を5日間延期するよう国防総省に指示したと書き込んだが、イラン外務省は声明で対話の事実を否定している。
上智大教授の前嶋和弘氏(現代米国政治)はこう指摘する。
「イランの警告はトランプ大統領のそれとは異なり、脅しではない可能性がある。
トランプ大統領は何かと期限を区切って主導権を握ろうとするが、実効性は全くあてにならない。ウクライナ戦争をめぐって「返り咲いたら24時間で終わらせる」と豪語したものの、1年2カ月以上経っても収束の気配がない。対イラン作戦は7カ月後に迫る中間選挙までカタがつくのか。こちらも分からなくなってきた。
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今回の日米首脳会談で、両国は米北部アラスカ産を念頭に原油を増産し、日本の調達・備蓄に向けて協力することで合意した。供給不安解消の“切り札”となるか。関連記事【もっと読む】『アラスカ産原油は「令和の石油危機」解消の切り札か? 日本の増産協力にトランプ大統領ご満悦も拭えぬ不安』で詳しく報じている。





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