3月21日に放送された「R-1グランプリ」(関西テレビ・フジテレビ系)で2026年の王者となったのは今井らいぱち(38)だった。だが、爪痕を残したのは優勝者だけではない。
■令和の「空気感」を読めている芸人
「今井らいぱちの実力は芸人界隈で知られており、優勝筆頭候補でした。そのため、良くも悪くも波乱のなかった大会という印象」と話すのはお笑い業界関係者。そのなかで、際立った凄みを感じたのがお笑いコンビ・ドンデコルテのボケ担当であり、ピン芸人として出場していた渡辺だ。
「芸風は漫才をする際とたいして変わらないのに、ピンでも見劣りしない存在自体がすごい。さらに今回は昨年のM-1でキャラクターや芸風がすでにバレていて、手の内が分かっている状態で臨んでいた。それでもここまで評価されたのは、ネタの精度が高く実力があるということです」(前出の業界関係者)
また、特筆すべきはSNS上でのアンチコメントが少なかった点だ。視聴者の意見が割れやすい賞レースでは、珍しい現象といっていい。
「渡辺が本大会で選んだのは女性の下着をテーマにしたネタ。一歩間違えればセクハラになりかねないセンシティブな内容なのに、女性の共感を得るような作り方ができている。2本目のネタにあった『きれいでいる理由は常に自分のためでありたい』という言葉に拍手が起きていたのが象徴的でしょう。時代の空気を読める芸人、という評価が業界内で広まりつつあります」(前出の業界関係者)
「中年のカリスマ」となれるか
業界内では「粗品が若者のカリスマであれば、渡辺は中年のカリスマになれるのでは」という声も出ている。
「中年男性が共感する芸人といえば、50代で活躍する錦鯉・長谷川雅紀 (54)が思い浮かびますが、彼ような“明るいバカ”とは芸風が異なります。渡辺は社会の中でもがきながら持論を展開し、笑いに変えていくスタイル。 “40歳独身”“国も認める低所得”と自らをネタにしてへりくだる姿勢や、昨年のM-1グランプリで話題となった『自民党はありません』というギャグ。税金批判、孤立するおじさんの話など社会派のネタも多く、中年男性に刺さる内容が多い」(前出の業界関係者)
さらに私生活ではデニムやスニーカー、ミリタリーアイテムを好み、世界一おいしい炒飯を作ることにこだわる“男めし”を披露する。そんな生活ぶりも同世代男性の共感を得るだろう。
「実力は確かで僻まれにくく好感度も高い。令和時代のアップデートもできている。今後さらに露出が増えていき、中高年の支持を集める可能性は十分あると思います」(前出の業界関係者)
渡辺銀次のこれからにますます期待したい。
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