【私が生きるクスリ】
ダンカンさん
(タレント、放送作家/67歳)
◇ ◇ ◇
タレント、放送作家、芸能事務所の専務として活躍するダンカンさん。スタートアップファクトリー代表の鈴木おさむさん(元放送作家)と共著「でも大丈夫 それでも僕らは生きていく」(東京ニュース通信社)を出版した。
■窮屈だなと思ったらよその国、例えば、アフリカとか行く
最近はコンプライアンスが叫ばれて、生きづらくなっていますよね。でも、これって、今始まったことじゃなく、20年くらい前から結構、言われていました。悪気はないけど、運動部の監督がチームを強くしようとして殴ったりということに対して……。でも、コンプラに関してはもう諦めるしかないですね。
今やゲームの「黒ヒゲ危機一発」みないな感じですもん。若者には聞こえるけど、大人には聞こえにくい(高周波の)モスキート音ってあるじゃないですか。あの逆の40歳以上の中高年やジイサンにしか聞こえないラジオとかできないですかね。「俺らは散々、先生に殴られてきたんだ」とか言っても、自分たちだけ「わかる、わかる」みたいな。「イチイチそんなに目くじらたてるなよ」と言い合えるような。
でも、今はもう殴ったり怒鳴ったりしてはいけません。ただ、だからといって僕自身は生きづらくはないです。
今の世の中が窮屈だと思うなら、地球は広いんだから、よその国に行けばいいんですよ。もっと楽に生きることができる国はいくらでもあります。例えば、アフリカとか。日本とは別世界? いや、そう言っている時点で年寄りということです。多分、外国を差別している。
僕らには地球上のどこに行ってもいい権利がありますからね。
日本の田舎暮らしはダメです。東京に住むよりも孤独を味わう人もいますからね。村の風習に合わせないと仲間外れにされたり、青年団に入ってくれなんて言われたり。言葉が通じるところには行っちゃダメです。
■エゴサーチはしない。あることないこと書かれてきたし
エゴサーチなんてしません。回りが自分をどう言っているか、気になりますか? 僕は40数年、芸能界にいるから、週刊誌とかにあることないこと書かれてきました。書いてあることがまったくウソとはいわないし、僕も放送作家だからわかるけど、盛って盛ってということもあるじゃないですか。本当の真実なんてそこにはないことを知ってますからね。あまり気にしません。
番組は基本的に楽しいものを作る。ここでコケてくれたらとか。楽しくない要素をいっぱい入れたら、人を楽しませることができないし、見ている方も批判ばっかりしてたら、楽しむことができない。自分で自分の首を絞めているようなものです。
若い世代はバブルとか豊かな時代を過ごしていないから、余裕を持つということに気づいていないんだと思います。余裕を経験すると、小さなことはどうでもよくなるし、隅々まで目を向けたりしません。
一生の時間は限られています。時間は自分のために使うのが絶対にいいです。僕なんか好きなことを一生懸命に追いかけている感じがします。
WBCは予選ラウンドは見ませんでした。だって日本が勝つに決まってますから。チェコとは最後に勝ちましたけど、チェコの選手はプロのリーグがなくて、仕事を持ちながら野球をやっている。それと一緒にしてやろうというのは、ちょっとね。ハンデを10点くらいあげたら面白いかもしれません。でも、日本だって野球もサッカーも弱かったのに、ここまできたんだから、チェコの30年後、50年後が楽しみです。
決勝ラウンドから見ましたけど、もっと日本らしいスモールベースボールをやった方がよかったと思います。150キロでフォークボールが落ちる投手を並べ過ぎです。メジャーでは、ストレートはそこそこ、フォークもある投手が成功しているから、大筋は間違ってないけど、アンダースローの投手を入れて目先を変え、交わしていくといった日本が得意な野球をやるべきだった。アメリカ流のベースボール対ベースボールじゃ勝てませんよ。
■巨人のV9を超える阪神のV10が生きがい
阪神は今年も大丈夫です。先発投手をあげただけでも下手したら10人くらいいますからね。心配なのは今年ストッパーをやる予定だった石井(大智)がアキレス腱断裂で出られないことくらいかな。でも、中継ぎには桐敷(拓馬)、及川(雅貴)、井原(陵人)がいて、ストッパーには岩崎(優)もいます。
巨人は65年から73年まで9連覇して、日本一になりました。阪神はそれを超える10連覇じゃないといけない。まだ、たった1年です。V10までは燃えていることができると思うんですけどね。
18年にこの事務所(TAP、元オフィス北野)の専務になってから、僕も少し変わりました。自分より売れるタレントが出てこないかなと思うようになった。テレビをつけたら、毎日のようにうちのタレントが出てて、「これ、うちのだよ」って言ってみたいな。CMにどんどん出るようになって、売上も増えて、社員を安心させられて、我々の収入も多くなる。ハワイに行きたいわけじゃないけど、「今年さ、ハワイはもう6回目だよ、飽きちゃってさ」なんて、わざとらしく言ってみたい(笑)。
■毎日仏壇に手を合わせ、月一回のお墓参りする
鈴木おさむくんとの新刊「でも大丈夫 それでも僕らは生きていく」の最初にお墓のこととか話してるんですよ。ママリン(妻)が亡くなったのは12年前。僕も死んだらそこに入るけど、息子と一緒に毎月、埼玉までお墓参りに行ってます。お墓参りするのは悪くないですよ。行くとリセットできます。浄化されるというか。
写真を飾っている仏壇には毎日、お茶をあげ、線香をつけて、リンを鳴らし、手を合わせます。僕にとってはそれが毎日のスイッチの切り換えになっています。気持ちがまっさらになるというか。
(ビート)たけしさんに言われたことで一番覚えている言葉ですか。20代の頃かな。「芸能界は楽でいいですね。この仕事に就いてよかった」みたいなことを言ったんです。人気者になって、放送作家としても自分の書いた物が番組なり、楽しくてしょうがなかった時期です。
そうしたら「一般の人は高校、大学を出て会社に入って、毎日毎日電車に揺られて、60歳まで働いて定年を迎え、それで仕事したって言うんだ」と言われた。その時に「そうか、俺はまだ仕事になっていないんだな」って思って、ずっと働いてきました。今、67歳になって、少しだけ誇ってもいいのにと思ったら、世の中は定年どころか、70歳でも働きましょうってなっちゃいましたけどね(笑)。
「えっ?」と思うかもしれないけど、石田純一さんに教えられたことがあります(笑)。楽屋で話をすると、女子大生とかテニスとか、どうやって女の子を口説いたという話が90%でした。その中で一つだけ、これはと思ったことがあった。
当時、まだ若くてドラマなんかで、うまくセリフを言うことができなかった。それで「セリフはどうやって言えばいいですかね」と訊いたんです。
例えばセリフが一行あるとする。それを一息で喋る。するとそれが棒読みみたいに聞こえる…。それに対して石田さんは「適当なところに線を入れて、『、』や『。』じゃないところで切るんだよ。そうすると、人の会話っぽくなるから」って教えてくれた。人は普段はスラスラと普通に喋っていないから、途中で切って喋った方が自然に聞こえるんだよ、と。やってみて、なるほどと思いました。いいことを教わったなと今でも思っています。
今回は鈴木おさむくんとの共著です。鈴木くんは若い時にいきなり1億円借金して、それを全部返したそうです。そんな経験をしているから、もう何も怖いものはないんじゃないかな。何が、ということじゃないけど、一番怖いのは今の時代かもしれないと敏感に感じている人かもしれません。
鈴木くんが放送作家をやめたけど、僕だって、ずっとやっていると飽きましたよ。同じような思考で考え、同じような展開になる。でも、自分で歩んできた人生だから、無理して変えようとしても変えられない。よく女性が男に騙されて別れたと言っていたのに、また同じような悪い男に騙されているみたいな感じかな(笑)。
それでも変えたいと思ったら、最初に言ったみたいに、地球の違うところに行くしかないんじゃないかな。
薬ですか? 飲んでいますよ。膵臓がちょっと弱いらしくてその働きを助ける薬です。調子が悪いわけじゃなくて、予防で。ただ、怠けちゃうから全然減らなくて。次に病院に行く時は3分の2くらい残ってますけどね(笑)。
(聞き手=峯田淳)

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