高市首相が固執する新年度予算案の年度内成立は下馬評通り頓挫し、30日の国会で「つなぎ」となる暫定予算が成立した。当初予算が自然成立する4月11日までの必要経費約8.6兆円を計上。

暫定予算の成立は11年ぶりだ。


 高市首相から当初予算の早期成立をせっつかれる参院自民党は「4.3成立」を模索するものの、それとて与党過半数割れでは望み薄。答弁が嫌で真冬の総選挙に突っ込み、数の力で審議をはしょる首相のどこが「働いて×5」なのか。野党は徹底的に絞り上げた方がいい。


 予算案の審議は国民から集めた税の使い道を決めるもの。国会でとりわけ重要だ。「責任ある積極財政」なる高市首相の掛け声で新年度予算案の一般会計総額は過去最大の122兆円に膨張。これまで以上に議論に時間を割くのは筋なのに、衆院は過去20年で最短となる59時間の超スピード審議で通過。参院は30日までに40時間超しか積み上がっておらず、野党が求める60時間には程遠い。


 そうした中、高市首相は参院自民に「4.3成立」を強要。それでいて自分が矢面に立たされる集中審議に応じない意向だとも報じられ、野党はカンカンだ。30日の参院予算委員会で詰められた高市首相は「事実ではございません」と何度も釈明。

「お求めがあれば国会に参ります」と答弁せざるを得なかった。


 国民民主党の伊藤孝恵議員によると、過去5年間の歴代首相は参院予算委の集中審議に計24~40時間応じたという。内訳は石破前首相が40時間。岸田元首相は30時間、25時間、28時間。菅元首相が24時間。対する高市首相はこれまで1回こっきり、4時間だけ。「少なくとも2回は必要」(自民中堅議員)との声が上がるのは当然だ。


■体調以外にも不安が


「総理は持病を抱えている上、日に日にやせ細っている。30日の予算委でも生気がなく、しんどそうではあった。もっとも、気力と体力を要する集中審議を避ける理由は体調不安に限らないようです。1人でこもって政策を勉強するのが好きだとか、真っ赤になるまで答弁書にペンを入れるだとか言われますが、果たしてこだわりゆえなのか。ベテランの割には政策理解が浅く、要点が頭に入らないため、徹夜作業を強いられる審議から逃げているとも言われています」(野党関係者)


 高市首相は昨秋の就任当初から平日であっても半日は引きこもる生活を続けている。


 昨年末に公邸に引っ越して以降も、米国とイスラエルが対イラン軍事作戦を始めてからも傾向は変わらず、今月4日に至っては面会ゼロだった。国民の声も同僚の意見も聞かず、国会はサボタージュ。高市首相の実像は史上最強の「働かない×5」首相だ。


  ◇  ◇  ◇


 高市首相の遠心力はジワジワ強まっている。関連記事【もっと読む】『高市人気の逆回転が始まった!“にわか1強”を崩す「予算審議」「イラン戦争」「自衛官侵入事件」の三重苦』で詳報している。


編集部おすすめ