テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】


 もはや地方局がこのまま生き残っていくのが難しい時代になってきた。だから、これまでの「マスメディア集中排除原則」を総務省が見直して、「ひとつの会社が同じ地域でふたつ以上の局を持っていい」ということにしていくことになりそうです。

僕がいたテレビ朝日系列には、「平成新局」と呼ばれるような新しい地方局が多かった。そういうところの経営には本当に厳しいものがあるという話はよく聞いていますから、必然の流れではあるんです。


 後ろ向きに捉える人と、前向きに捉える人がいるんでしょうけど、僕はこの動きは前向きに捉えたいですね。僕はここ数年いろいろな地方でお仕事をさせていただく機会がとても多くて、だいたい一年の3分の1くらいは地方にいるからすごく感じるんですが、日本を元気にするには地方が復活しないとどうにもならない。で、やっぱり地方にとって「情報発信をすること」の重要性はどんどん高くなってると思います。インフラとしての情報発信機関がなくならないほうが絶対いい。


 やっぱ、ローカルコンテンツって、大事だと思うんですよね。僕の持論だと、これからの時代に必要なのって「世界規模の大きなコンテンツ」と「街とか地方規模の小さなコンテンツ」の2種類だけになっていくんじゃないかと思うんです。「東京キー局を中心とした放送局の全国ネットワーク」って、ニュースなんかは別とするとだんだん存在意義が薄れてきてるんだと思います。「世界中の誰もが見るようなコンテンツ」は配信とかで見ればいいということにだんだんなってきてますよね。「世界規模の大メディアと、各地方のローカルメディア」さえあればいい時代がもうすぐ来るんじゃないでしょうか。


 いまや東京キー局が作る番組はどんどんつまんなくなってるわけです。

テレビ業界的にも、地方局が面白いものを作る時代が来てると思うんですよね。これまで東京に頼りすぎてきたわけですが、もう当てにならないから。そのためには、地方局同士が争うより協力しあって、場合によっては統合して規模を大きくして、ガンガン面白い番組を作ったほうがいいです。東京が作れないような、新しい番組を作れる可能性が地方には絶対あります。


 面白い番組が多い地方には、絶対人が増えてくる。そしたら元気になれます。東京を飛び越して、世界で通用するようなものを作ればいいんです。今の時代、やり方次第でいくらでもその可能性はあるわけですから、頑張れ地方局!


(鎮目博道/テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人)


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 鎮目博道氏の連載は以下の関連記事でも読むことが出来る。【もっと読む】『イラン情勢に日米外交…日本テレビ局の国際ニュースの扱いは消極的ではありませんか?』…では、日本のテレビに伝統的に国際ニュースが少ない理由を解説している。


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