【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
いわゆる「紀州のドン・ファン」、和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助氏が急性覚醒剤中毒で死亡した事件。元妻の須藤早貴被告(30)が殺人の罪に問われた控訴審で検察の控訴が棄却され、無罪判決が出たのが3月23日。
大方の予想では「上告は無理」とされていて、須藤被告の無罪が確定することになりそうだ。
控訴棄却の理由について裁判長は、殺害方法などがはっきりしておらず、須藤被告が殺害したと推認するには証拠が足りない、そこで野崎氏自身が自ら誤って覚醒剤を過剰摂取した可能性を否定できないとする1審判決を支持した。
判決報道の中には、これは死亡事故であり、殺人事件として扱わないというマスコミも多くみられたほど。というわけで、「上告断念」という予想になっている。すると、次の焦点は、妻だった須藤被告、いや須藤さんと言っておこう、その彼女の遺産相続の問題だ。
野崎氏が赤ペンで殴り書きのように書いた「全財産を田辺市にキフする」という遺書があり、現在は田辺市がその遺産を保全している。野崎氏の兄弟姉妹が遺言書無効の裁判をしているが、こちらも2審まで田辺市が勝っていて、上告審で差し戻される可能性は薄い。しかし、元妻の須藤さんには「遺留分」として遺産の半分の権利が生じる。
遺産の総額は預貯金・有価証券など13.5億円といわれていたが、田辺市は14億円と言い直している。しかし、当初、管財人は額面評価額を二十数億円と見積もっていたという話もあり、この金額について須藤さんの弁護士がどのように請求するのか注目される。判明しているのは有価証券が7億円、預貯金が3億円、投資信託が2.6億円ほどあって、その他に不動産、自動車、絵画などがある。
彼女は整形手術も受けていて、顔が売れているというわけでもないので、当面、静かにして結論を待つということになるだろう。
検察やマスコミの一部など、今回の結果に釈然としない向きも多いようだが、「疑わしきは罰せず」という大原則にのっとった判決。これは当然の話で、ここまで弱い証拠で有罪となっては、むしろ日本の司法が心配になってくると言える。
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

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