日本維新の会が旗を振る「OTC類似薬」の窓口負担見直しを含む医療保険制度改革の関連法案が9日、衆院本会議で審議入り。政府・与党は77成分1100品目を対象に、来年3月から薬剤費の25%を患者から追加徴収する案を検討している。


 病人にツケを回す「弱者イジメ」は、今年度予算に盛り込まれた高額療養費の負担上限引き上げもしかり。がん・難病患者の当事者は全然納得していないのに、高市首相は国会で「患者の皆さまの意向に沿う」と強弁。今年8月からの実施を強行する方針だ。この横暴にダンマリなのが、自民党と連立を組む維新である。


■昨年は「凍結」に賛成


 高額療養費の見直しを巡っては、石破前政権が患者団体や世論の反発を受け、昨年3月に「凍結」を余儀なくされた経緯がある。当時、維新の吉村代表(大阪府知事)は何を主張していたか。


 野党が「凍結」を求めていた昨年2月、吉村代表は自身のXに〈高額療養費制度の負担引き上げの政府方針だが、おかしいよ〉(4日)と投稿。こう訴えていた。


〈誰しも長期入院の大病を患う可能性はある。一気に困窮化する。特に現役世代。いざという時の大きなリスクに備えるのが保険。

かたや、薬局で買えるような軽微なものまで保険適用して、医療給付は増加の一途。支出見直しはしない。逆だと思う〉


 高額療養費の代わりにOTC類似薬の見直しを推進するあたり、さすが吉村サンの我田引水だが、保険の考え方に関してはまっとうと言える。同28日の会見でも「高額療養費の負担上限を引き上げることには反対の立場です」「凍結や延期の判断は適切であり、そうすべきだと考えます」と強調。改めて、こう力説した。


「重い病気になった際に十分な医療を受けられる体制を整えることこそ、保険制度の本来のあるべき姿だと考えています。その意味でも、凍結という方向性には賛成です」


 ここから1年以上が経ち、連立入りした維新は「凍結」を求めるどころか、患者の声を無視して引き上げを進めようとする高市に対して沈黙。むしろ強行に加担し、予算成立を「国民生活に直結することなので良かった」(吉村代表)と自賛する始末だ。節操のないポジショントーク全開で、「これぞ維新ムーブ」を裏切らない。


 予算成立を受け、吉村代表は8日の会見で「新年度予算は本来であれば年度末までに策定して新年度を迎えるのがスジ」などと講釈を垂れていた。無責任男の“スジ論”とは冗談でもきつい。


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