不正や誤りを是正する「税務行政のスペシャリスト」が、財務省共済組合から「軍資金」を不正に借り入れ、ギャンブルで得た「儲け」を申告していなかった。


 大阪国税局は3日、勤務時間中にトイレや倉庫でボートレースの舟券や競馬の馬券を計2251回購入し所得を確定申告しなかったとして、兵庫県内の税務署に勤務する30代の上席国税調査官の男性職員を停職1カ月の処分とした。

職員は同日付で依願退職した。


 職員は2022年7月から昨年4月にかけ、自身のスマホで計約710万円分の舟券と馬券を購入。そのうち140万円分は、財務省共済組合の貸付制度を不正に利用して借り入れたものだった。


 職員は24年3月と昨年2月の2回、実際には行う予定がないのに、業者に自宅の工事費用の見積もりを作成させ、財務省共済組合に申請して、いずれも70万円を借り入れた。その後、不正借り入れの発覚を免れるため、編集ソフトを使ってクレジットカードの利用明細書の支払先や金額を改ざんし、「事後確認書類」として共済組合に提出していた。


 昨年5月、大阪派遣国税庁監察官による調査で職員の借り入れ状況に不審な点が見つかり、不正が発覚。勤務中、公営ギャンブルの投票券を購入していたことがバレた。


 職員は聞き取り調査に対し、「22年1月に自宅購入後、毎月の収支が赤字になるのを何とかしたいと思い、ギャンブルを始めた。払戻金は一時所得として申告が必要だと認識していたが、トータルでは損失となっていたため、自分で申告しなければならないところまで考えが及ばなかった」と話しているという。


「職員は、申告義務が生じる所得があった年も一時所得を申告していなかった。ギャンブルの負けを何とか取り戻したいという焦りから、勤務時間中にも購入していた」(大阪国税局広報広聴室担当者)


 赤字をギャンブルで補填しようとして不正を行い、職まで失うとはバカなことをしたものだ。


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