現在、UFO研究界に激震が走っている。昨年11月、アイルランドのケリー海岸沿いで、3機の航空機がUFOと遭遇し、3人のパイロットが同時にUFOを目撃するというショッキングな事件が起こっていたのである。

航空機専門サイト「Airlive」(11月12日付)が公開した情報によると、11月9日午前6時47分、アイルランドのシャノン空港航空交通管制室に、カナダ、モントリオール空港からイギリスのヒースロー空港へ向かうブリティッシュ・エアウェイズBA94便の女性パイロットから、「光る飛行物体が高速通過していったので、近くで軍事演習が行われているのか確認してほしい」という無線通信が入った。場所はアイルランド西部の海岸上空。管制官はすぐにレーダーを確認したが、第1次監視レーダー、第2次監視レーダーにもパイロットから指摘された飛行物体はいっさい映っておらず、近くで軍事演習も実施されていなかった。

管制官がその旨を告げると、パイロットは「状況はわかった。でも航空機の左手からものすごい速さで現れて、北の方角へ飛び去っていった物体は、いったい何だったのかしら」と語った。
その後、さらなる情報が入った。この通信を聞いていたヴァージン・アトランティック航空76便のパイロットも、「11時の方向にふたつのまばゆい光がマッハ2くらいのスピードで飛んでいった」と報告。次いで同時刻、同地域を飛行していたノルウェー・エアシャトルのパイロットも「飛行物体は複数あり、まばゆい光を放ちながら同じ軌道を飛行していた」と報告した。
さらに、UFOは地上からも目撃されていた。アイルランド南部地域の住民たちが、明るい光が左右に動きながらホバリングしていたと新聞社に通報しているのだ。
目撃されたUFOについて、アイルランド在住の航空ジャーナリスト、ジェリー・バーンが「低い軌道で大気圏に突入する隕石は珍しくない」と、隕石である可能性を指摘。さらにはマンチェスター大学の天文物理学のマイケル・ギャレット教授は、「自然現象で説明可能なものも多いので、しっかりと調査すべきだ」とコメントしている。
実は、実際にそのUFOが撮影されていたのだ。台湾在住のUFO研究家スコット・ワリングが、自身のブログにその画像を公開している。詳細は不明だが、おそらく乗客が撮影したものと思われる。
画像を見ると、翼の下方に小さな発光体が写り込んでいるのがわかる。距離から推測するに、UFOのサイズは比較的小さく見える。また、撮影された写真を並べると発光体が徐々に増殖していることがわかる。編隊を組んで飛行していたようだ。その姿形は第2次世界大戦中に欧米や日本の戦闘機を追尾しては消え、パイロットたちを攪乱させた小形の球形UFO「フーファイター」を連想させずにはおかない。
さて、こうしたUFO騒ぎが過熱する中、アイルランド航空局は事件について「調査を進めている」と告げたままノーコメントだ。
はたしてUFOの正体は何なのだろうか? 約70年の時を経てフーファイターが再来したのか? 詳細はわからないが、今は続報を待つしかない。
(ムー2019年2月号より抜粋)
文=並木伸一郎+遠野そら
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