2025年6月18日、格安航空会社(LCC)のエアアジアは、英スカイトラックス社が主催する「ワールド・エアライン・アワード2025」において、「ワールド・ベスト・ローコスト・エアライン」に16年連続で選出されたと発表した。同社は、手頃な運賃設定に加え、アセアン(東南アジア諸国連合)地域内外の130以上の就航都市を結ぶ広範なネットワークと、卓越した運航品質への取り組みが高く評価された。
これにより、エアアジアはLCC分野における世界的な「ゴールドスタンダード(最高基準)」としての地位を不動のものにした。

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 今回の受賞は、フランス・パリ航空ショー2025で開催された授賞式で発表された。エアアジアはマレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、カンボジアにまたがるマルチハブ戦略を推進し、アジア全域で利便性が高く手頃な価格での航空移動を実現している。

 キャピタルA会長兼エアアジア共同創業者のダトゥク・カマルディン・メラヌン氏は、「16年連続の受賞は、当社の原点である『誰もが飛行機に乗れるようにする』というシンプルな夢を貫いてきた証だ」とコメントした。また、キャピタルA CEO兼エアアジア共同創業者のトニー・フェルナンデス氏は、「初年度は20万人だった顧客が、今年は10億人目に到達しようとしている。これは、顧客の揺るぎない支持と、社員の献身的な努力の賜物だ」と述べ、感謝の意を表した。

 スカイトラックスのエドワード・プレイステッド最高経営責任者(CEO)は、エアアジアの16回連続受賞について、「高品質かつ手頃な旅行オプションを提供するエアアジアの取り組みが高く評価された。競争の激しいLCC市場における同社の成功を強く物語るものだ」と祝辞を贈った。

 エアアジアは、主要都市だけでなく、これまでサービスが手薄だった地方都市への接続にも貢献してきた。クアラルンプール~ラブアンバジョ、バンコク~ナラーティワート、マニラ~タグビララン、ジャカルタ~シランギットといった戦略的な路線の開設を通じて、新たな観光需要と経済成長の可能性を切り開いている。今後は中央アジアや中東へのネットワーク拡大も計画しており、真のグローバルなLCCネットワーク航空会社への一歩を踏み出す構えだ。

 同社はゲスト体験の向上にも継続的に注力しており、累計で10億人近くを送客する中で、主要市場での高い顧客ロイヤルティとブランド支持を維持している。
現在、エアアジアはブランド価値19.3億米ドルで世界24番目に価値のある航空会社ブランドとして、地域的な強固な基盤と世界的な評価を確立している。

 スカイトラックス社による「ワールド・エアライン・アワード」は、世界の航空業界で最も権威ある賞の一つとされている。今回のオンライン調査は2024年9月から2025年5月にかけて実施され、100カ国以上の顧客が参加し、2,230万件の有効回答が集計された。調査対象となった航空会社は325社以上にのぼる。
【編集:Eula Casinillo】
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