弊社既報通り、韓国にとても有能なフィリピン人の家政婦たちが出稼ぎで集められた。その際は、待遇面でも収入面でも優遇されるとあった。
あの韓国がまさかとは思ったが、国を挙げて、フィリピン人家政婦の援助をうたっていたのだ。
化けの皮は、あっさりはがれた。

その他の写真:イメージ

 家政婦という言葉はよくないと、家事管理士という呼び名になったフィリピンからの移住労働者。家事管理という名目ではあるが、フィリピンを出るときには、ケア専門家の資格を取らせられた(ちょっとヘルパーさん改め介護初心者研修制度に酷似している)。家事をするのではなく、あくまでもケア=サポートする立場だった。
だが、今やっていることは、やらないはずだった掃除や皿洗い、つまり家政婦さんが行うような仕事。ベビーシッター契約もできる立場にあるのがケア専門家なのだが、子供のいない家庭に派遣されることもある。子供の世話は良いから、家をきれいにしてと韓国人に言われる。
韓国に資格を持ってやってきたフィリピン人のスキルは高い。「子供たちの英語教育は基本」と1歳児からの英語教育はもちろんのこと宿題のアドバイスをするのも仕事である。なのにゴミ捨てや犬の散歩、その家の掃除が終わったら親戚の家にまで出向かされてまた掃除という扱いを受けている。

 最低賃金は、国を挙げての事業だから保障はされている。
だが、劣悪な労働環境の中、住居費や交通費、社会保険料や携帯電話代を引くと、手取り13万5000円ほどにしかならない。労働時間も、週に52時間から40時間も家事労働させられる。
スキルを活かす場が、正直韓国にはないのだ。

 といって、日本では、この物価高の時代、介護業界で求められてはいるが生活がおぼつかない最低賃金だ。
 
 フィリピン人の勤勉さ、心根の優しさを利用して低賃金で働かせるのは、韓国も日本も見直すべきではないのか。他国人を過酷に働かせるのが、先進国だと名乗るのはとても恥ずかしい手前味噌だ。
【編集:fa】
編集部おすすめ