2025年7月、ダバオ市中心部の喧騒から一歩足を踏み入れると、広々としたスーパーマーケットの2階に、若者たちの明るい声が響く一角がある。地元の女子高校生たちが放課後、このスナックコートに集い、笑い声と共にお菓子をつまみながら、未来への夢を語り合っていた。


その他の写真:2025年7月1日撮影

 整然と商品が並ぶ棚を眼下に望むこの場所は、彼女たちにとって、学校生活の息抜きであり、同時に将来の希望を描くキャンバスでもある。ある生徒は、柔らかな照明の下で、熱心にノートに何かを書き込んでいる。彼女は将来、この街で医療に携わることを夢見ており、日々の学業に真剣に取り組んでいるという。

 別の生徒は、友人と顔を見合わせながら、スマートフォンで何かを検索している。世界を舞台に活躍するビジネスウーマンを目指し、異文化理解を深めるために海外のニュースをチェックするのが日課だ。

 焼きたてのタコ焼きの香りが食欲をそそる中、別のテーブルでは、5人のグループが談笑に花を咲かせている。一人は、目を輝かせながら「いつか自分のお店を持ちたい」と語る。彼女の頭の中には、すでに具体的な事業計画が描かれているかのようだ。隣に座る友人は、「私は人助けがしたい。困っている人の力になれる仕事に就きたいな」と、優しい笑顔を見せた。

 将来、教師になりたいという生徒は、教育を通じて次世代を育むことの重要性を熱く語り、皆が真剣に耳を傾けていた。そしてもう一人の生徒は、静かに頷きながらも、その瞳の奥には、芸術を通して人々に感動を与えるという確固たる決意が宿っているようだった。


 それぞれの夢は異なるものの、彼女たちの表情には共通して、未来への希望と、それに向かって努力する決意が満ち溢れている。ダバオの街は、今日も明日も、この若き才能たちの夢を育み続けるだろう。彼女たちがこの場所で語り合った夢が、いつの日か現実のものとなり、この街の、そして世界の未来を形作っていくに違いない。
【編集:Eula Casinillo】
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