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今回の契約は、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相が立ち会う中、パリで調印された。エアアジアを傘下に持つキャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、「アジアのLCC旅行を牽引してきた我々は、次の段階に進む。A321XLRとA321LRは、ASEANを超えて地域間を結び、空の旅をさらに身近にするためのゲームチェンジャーとなる」と述べ、世界中の人々がASEANを訪れ、またASEANの人々が世界に羽ばたく機会を提供することに意欲を示した。
エアバスのクリスチャン・シェラー民間航空機部門CEOは、エアアジアの成長軌道への回帰を歓迎し、「A321XLRは、エアアジアが世界中の主要都市と地方都市を直行便で結ぶ新たな機会をもたらす」と期待を表明した。
A321XLRは、既存のA320ファミリーやA330型機と並行して運用される。エアアジアは、路線経済性の向上、機材稼働率の改善、運用効率の向上を通じて、LCCモデルを維持する方針。A321neoと比較して座席あたりの燃料消費量を最大20%削減できるとされており、排出ガス性能と運用効率の大幅な向上が見込まれる。
エアアジアグループは、2030年までに年間旅客数を1億5000万人、創業以来の累計旅客数を15億人達成することを目標に掲げている。今回の新型機導入は、この目標達成に向けた重要な一歩となる。LCCが長距離路線を拡大することで、従来の航空会社の競争環境にも影響を与える可能性があり、今後の動向が注目される。
【編集:NK】