2025年8月11日、アジアクロスカントリーラリー‘AXCR)3日目、今日は拠点となるタイ王国カオヤイを出発し、再び同じ場所へ戻ってくるループ構成で総走行距離は360.50km。標高差のある山岳地帯が舞台だ。


その他の写真:拠点となるカオヤイホテルを出発と帰還する所

 競技区間(SS:スペシャルステージ・タイム測定区間)にあたる同ステージは、前日に行われたLEG2と同様に岩場の多い山岳地帯や砂のグラベル(未舗装路)走る区間でもあることから、路面の激しいでこぼこが容赦無くマシンのダメージを蓄積させる。

 ハイスピードでのシビアなステアリング/ペダル操作、コマ図(ゴールまでの道程を示す断片的な地図)によるドライバーへの指示など人にも疲れが蓄積していく中、一層マシンコンディションを維持しながらの走りが要求される。

 一方、サービスクルーにも変化が…

 PC(パッセージコントロール)、LEG終了後のメンテナンスの中、各自が「いま何をすべきか」を自ら判断し、役割分担が回り始めた。「車両を絶対に立ち止まらせない」という思いから自然と声掛けが生まれ、一手先を読んで各々が行動する。長期にわたって行われるのラリーならではの変化だった。

 多くのチームに足回り等のトラブルが見受けられる中、この日はジムニーにも足回り、電装系トラブルがあり、思うようにペースが上がらず、目標タイムから約20分遅れでフィニッシュ。

 LEG4は国境付近を通過するコースレイアウトとなっていたが、タイとカンボジア間の軍事衝突の煽りを受けて、キャンセルとなった。この休息を活用して、全チーム車両フルメンテナンスが施される。ガレージモンチ(Garage Monchi & Yanagawa iron works JAPIND)の技術パートナーの桃伎舎株式会社が、これからの戦いに備えるべく念入りに車両整備にあたる。

【編集:安麻比呂、DAI GOTO、写真:HIROMA MATSUMOTO、YUDAI TAKAHASHI】
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