2025年8月15日、ガレージモンチ(Garage Monchi & Yanagawa Iron Works JAPIND)とテクニカルサポート桃伎舎はプラーチーンブリーを出発して、南下。セレモニアルスタートの地であるパタヤへ。
(PrachinburiからPattaya)SS(スペシャルステージ)は水田地帯として知られるサナンチャイケットから山脈やジャングルが豊かなカビンブリを通るルートになる。

その他の写真:プラーチーンブリーを出発セレモニアルスタートの地であるパタヤ(c)AXCRへ

 コース前半のサナンチャイケットは水田地帯で朝日に照らされた水面と砂塵がドライバーたちの視界を奪い、後半のカビンブリでは山脈の急勾配とジャングルのタイトコーナー(4WD車で起こる「タイトコーナーブレーキング現象」が知られていて、狭いコーナーを曲がる際に前後輪の回転速度の差が原因で車両がギクシャク感をいう)、そして自然の彫刻とも言える美しい形状の甌穴が行く手を阻む。場合によっては車載のウインチを使用しなければならない局面も予想され、ドライバーたちの判断力が問われるコースだ。

 LEG7はSSスタートまでのリエゾンが約50km、ターゲットタイムが1時間15分と設定されているが、プラーチーンブリーのホテルからの所要時間は約1時間。つまり、SSスタート前に給油している余裕がないということになる。

 そこで桃伎舎部隊は携行缶を積み込み、ラリーカーよりも先にSSスタートポイントへ移動し、ラリーカーの到着を待ち、給油を行う作戦をとった。

 もし、給油が出来なければ、SS内でのガス欠によりゴール不可能となってしまうという緊張感の中、重要な役割を無事に成し遂げ、昨日のメンテナンスデーで不具合箇所を全て解決したジムニーは快調な走りでスタートを切っていった。

 また、本大会も終盤に差し掛かる中、チームに新たな変化が。

 SSスタートポイントでシートベルトの着用に苦戦しているチームに対し、桃伎舎のテクニカルメンバーがサポートし、サービスクルーの到着が遅れているチームの車両の簡易洗車を行うなど、敵・味方ではなく、ラリーを闘う同志として”助け合う行動”が見られた1日となった。

 現在、Garage Monchi & Yanagawa iron works JAPINDのリザルトは昨日と変動無く総合19位。T1G(無改造ガソリンクラス)では3位。

 いよいよ明日に控える最終戦に備えて、すべてのチームが入念にメンテナンスを行い、万全の体制で臨もうとしている。

【編集:安麻比呂、DAI GOTO、写真:HIROMA MATSUMOTO、YUDAI TAKAHASHI】
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