【その他の写真:フリカのマンガ家や読者層、人気作品などを紹介するパネル展示】
主催は、文化庁とAgency for Cultural Affairs, Government of Japanでアフリカ諸国におけるマンガ産業とその市場をテーマにシンポジウムが行われた。
ステージには、マンガ研究者のユースギヨン、衆議院議員赤松健、漫画家Younes EL haroussiとjean Bindjouliの4人が登壇した。
ユー・スギョン氏は韓国出身のマンガ研究者・マンガ家で、現在は京都精華大学の専任講師で、2004年に来日し、京都精華大学でストーリーマンガを専攻。大学院ではマンガ表現論を中心に研究を進めて、芸術学博士号を取得している。専門は女性向けマンガで、文化やメディアによってマンガの表現がどう変化するかを研究。さらに、京都国際マンガミュージアム研究員でもある。
赤松健衆議院議員は、文部科学大臣政務官・復興大臣政務官、日本漫画家協会常務理事、Jコミックテラス取締役会長で漫画家という多彩な肩書きを持つ、代表作「ラブひな」「魔法先生ネギま!」「UQ HOLDER」など、ラブコメやファンタジー作品で人気を博した。漫画家としては初の国会議員。
Younes EL haroussi(ユーネス・エル・ハルーシ)モロッコ出身・在住の漫画家でビジュアルアーティストとjean Bindjouli(ジャン・ビンジュリ)氏カメルーン出身・セネガル在住の漫画家で、ウェブトゥーンアーティスト兼イラストレーターとしても活動。
「アフリカにおけるマンガ産業とその市場」シンポジウムでは、以下のようなテーマが取り上げられた。まず、アフリカの漫画事情について、現地の作家がどのような作品を描いているのか、どんなスタイルが人気なのかが紹介され、次に、マンガの読まれ方とビジネスとして、アフリカでの流通方法や収益モデル、読者層の特徴などが議論され、さらに、人気ジャンルと日本マンガの受容について、どんな日本の作品が好まれているのか、現地の影響や翻訳・出版・イベントなどの展開方法が紹介された。そして、マンガを通じた文化交流の可能性として、マンガがアフリカと日本をつなぐ手段として果たす役割についても話し合われた。
また、会場には展示ブースも設けられ、アフリカのマンガ家や読者層、人気作品などを紹介するパネル展示が行われ、シンポジウムの内容と連動した形で来場者に情報が提供された。
【編集:安麻 比呂】