【その他の写真:AXCR後の最終の作業が行われた】
レースを走り抜いたラリーカーの車体には、無数の傷跡や泥、砂が刻まれていた。それは、まさに灼熱の砂漠や深い泥濘(でいねい)と戦い抜いた、栄光の証。サービスクルーとメカニックは、この最後の任務として、マシンと膨大な量のパーツを一つひとつ丁寧に梱包し、コンテナへと収めていった。一台また一台と静かにコンテナに吸い込まれていくその姿は、まるで長旅を終えた戦友を見送るかのよう。チームの挑戦が形となってコンテナに封じ込められていく、感動的な瞬間だった。
コンテナの扉が閉じられる重い音とともに、Garage Monchi & Yanagawa iron works JAPIND、そして技術パートナーである桃伎舎のAXCR 2025は、ついに幕を閉じた。振り返れば、酷暑や豪雨、泥濘といった過酷な環境を、仲間の絆と技術の力で乗り越え、ゴールへと辿り着いた日々。この最後の作業は、単なる荷造りではなく、挑戦の物語を締めくくる儀式でもあった。
しかし、これは「終わり」ではない。
この積み込み作業は、次の挑戦への序章でもある。積み込まれたのは、挑戦の記憶だけではない。
【編集:安麻比呂、DAI GOTO、写真:HIROMA MATSUMOTO、YUDAI TAKAHASHI】