【その他の写真:2025年10月17日撮影(フィリピン マクタン・セブ空港 国内線)】
ガラスケースの中には、文字盤からベルトまでを金色で統一したモデルがずらりと並び、圧倒的な存在感を放っている。クラシックな三針モデルから、スポーティなクロノグラフまで、そのバリエーションは幅広い。搭乗前の限られた時間を利用し、足を止めてショーケースを覗き込む旅行者の姿が多く見受けられた。
これらの金色のモデルは、主に海外市場をターゲットとした「セイコー5」などのシリーズと見られ、その価格帯は、概ね2万円台後半から4万円程度(税込)。自動巻き(機械式)ムーブメントを搭載しながらも、優れたコストパフォーマンスを実現している点が大きな魅力だ。
特に、フィリピンを含む東南アジアでは、金色の装飾品は富と成功の象徴とされており、「金運」や「縁起物」としての価値も高い。旅の記念やお土産としてだけでなく、「成功した証」として身に着けたいという、現地の文化的な背景も人気の高さを後押ししている模様だ。
世界に冠たる日本の技術と、現地で好まれるデザインが見事に融合したセイコーの金時計。フライトを待つ人々にとって、単なる時間を知る道具以上の「ステータスシンボル」として、空の玄関口で燦然と輝いている。
【編集:LM】