フィリピン国家災害リスク削減管理委員会(NDRRMC)は2025年11月6日、台風25号(フィリピン名:Tino、国際名:Kalmaegi)の影響による死者が114人に達したと発表した。被害は中部ビサヤ地方を中心に広がっており、行方不明者や負傷者も多数に上っている。


その他の写真:GMAニュースから

 死者の内訳は、セブ州が71人と最も多く、ネグロス・オクシデンタル州が18人、ネグロス・オリエンタル州が12人、アグサン・デル・スル州が6人。その他、南レイテ州が2人、アンティーケ州、ボホール州、カピス州、イロイロ州、レイテ州が各1人となっている。いずれも現在、詳細な死因の確認作業が進められている。

 また、行方不明者は127人に上り、セブ州で65人、ネグロス・オクシデンタル州で62人が報告されている。負傷者は全国で82人に達し、セブ州が69人、ネグロス・オクシデンタル州が7人、レイテ州とスリガオ・デル・ノルテ州が各2人、スリガオ・デル・スル州と南レイテ州が各1人となっている。

 台風による影響は広範囲に及び、全国8地域の5,089のバランガイ(最小行政区)で計544,081世帯、約195万人が被災した。現在、127,827世帯が4,933カ所の避難所で生活しており、さらに36,752世帯が避難所以外で支援を受けている。

 カピス州では5日、広範囲が冠水するなど、被害の深刻さが浮き彫りとなっている。政府は引き続き、被災地への支援と行方不明者の捜索を急ぐ方針だ。
【編集:EULA】
編集部おすすめ