アクティブシニア・マクタン島木曜会のメンバーである吉田 正昭氏(セブ島・リロアン在住)が体験した台風25号の猛威は、多くの海外在住邦人にとって、フィリピンのインフラの脆弱性と災害への備えの甘さを痛感させるものでした。
【その他の写真:吉田 正昭さん 提供写真】
台風がセブ島を横断した2025年11月3日~4日にかけ、吉田氏が自宅で直面した危機と、その後の壮絶な復旧作業を緊急レポートします。
「中規模」情報に油断、そして「滝のような雨漏り」へ
台風25号に関する当初のネット情報は「中規模」であり、リロアンで一軒家を借りて生活する吉田さんは「多分大したことは無いだろう」と楽観視していたといいます。これが、後に生活を脅かす致命的な油断となりました。
吉田さんは一応、水や非常食の備蓄は行いました。しかし、3日の深夜になると豪雨は激化。道路は冠水しましたが、この時点では「いつものスコールと同じ」と、まだ事態の深刻さを理解していませんでした。
就寝しようとベッドに戻った直後、屋根から奇妙な音が。確認すると、廊下では「滝のような」凄まじい雨漏りが発生していました。水は壁の隙間から外へ流れたため、一時的に安堵したものの、情報交換をしていた友人の話を聞きながら、不安を募らせていきます。
突如の「暗闇」と「床上10センチ」の泥水
再び外の様子を伺うと、水かさは増し、ドアのすぐ目の前まで迫っていました。「これはやばい」と悟った吉田さんは、急いでマットや床上の荷物をすべて椅子の上に避難させるサバイバル行動に移行。
そして、間もなくして停電、断水、インターネットも一斉に停止しました。情報が途絶えた暗闇の中、雨の勢いは衰えず、ドアの下の隙間から水が部屋へどっと流れ込み始めます。
【現地で直面した危機】
≪廊下に「滝のような」激しい雨漏りが発生≫
≪家全体が「床上10センチ」まで泥水に浸水≫
≪停電、断水、インターネットが同時に停止≫
吉田さんは、家中が床上浸水する事態に「諦めて」、朝までソファーの上で身を寄せ合うこととなりました。
過去の教訓が活きたフィリピン人友人の助け
一夜明け、浸水状態の自宅にフィリピン人の友人が心配して駆けつけてくれました。彼の家も同様の被害を受けていたそうですが、彼は「数年前の台風ではもっと酷く、停電や断水が一カ月も続いた」という壮絶な過去を語り、手際よく家の中の泥水を外へ掻き出す作業を手伝ってくれたといいます。
現地の人々が持つ災害への心構えと対処能力に助けられ、吉田さんの自宅は幸いにも6日中には水、電気、インターネットといったライフラインがすべて復旧しました。
しかし、インターネットが復旧した後に吉田さんが目にしたのは、自身の体験を遥かに超える悲惨な現実でした。各地で甚大な被害が発生しており、150人以上の死者が出ていたのです。
【編集:EULA】








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