2025年11月8日、タイの「アルコール飲料規制法(改正2号)2025」が発布された。これにより、観光客を含む全ての飲酒者が取り締まりの対象となり、これまでは慣習的に許容されてきた行為も違法として摘発される可能性がある。
タイ観光庁(TAT)も注意を呼びかけている。今回の改正は、アルコールの宣伝露出をさらに制限し、飲酒の場所と時間をより厳しく定義し、販売者だけでなく飲酒者本人に対する罰則も適用されることとなった。

その他の写真:バンコクの歓楽街(本文とは関係ありません)

 今回、旅行者も取り締まり対象となったことで、年末年始など観光シーズンに入ることとあわせて、タイ観光庁も注意を呼びかけている。

 改正された規制内容は以下の通り

 路上・公共の場での飲酒禁止の明確化
 寺院、公園、政府施設、病院、学校に加え、路上、歩道、広場、公共の駐車場など、屋外の公共スペースでの飲酒が明確に禁止された。

 販売時間外の店内での飲酒禁止

 認可された飲食店であっても、法律で定められたアルコール販売時間外に客に飲酒させることは違法となる。販売時間終了後に店内で飲み続ける行為などが取り締まりの対象となる。

 飲酒者本人への罰則適用

 販売禁止時間中に、アルコールを商業目的で販売・提供する店、またはその周辺で飲酒した場合、最高10,000バーツの罰金が科される。販売許可時間外でも店内で飲む行為について、飲んだ本人が処罰対象となる。

 広告・宣伝の制限

 アルコール飲料と同じロゴを、ソーダや水、衣料など他の製品に使用して宣伝することが禁止された。また、インフルエンサーや有名人を起用し、飲酒を勧誘するような投稿や宣伝活動が禁止された。さらに企業による社会貢献(CSR)活動などでイベントのスポンサーとなる際に、間接的にブランド名を宣伝することも禁止された。

 アルコールの販売許可時間と例外

 販売許可時間:午前11時~午後2時、午後5時~深夜0時
 販売禁止時間:午前0:00~午前11:00、午後14:00~17:00

時間制限の例外(24時間の販売・飲酒が許可される施設)

 正規登録されたホテル内のレストラン、バー、ルームサービス。

 バーやナイトクラブなど、娯楽施設法で許可された施設。
 (各店舗が登録許可された時間内)
 国際空港ターミナル、国際線出発ロビーにあるラウンジやバー、免税店等。
【編集:Ekkachai】
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