学歴社会の韓国。もちろん、すべての若者が大学に進学し有名な会社に進むわけではない。
人それぞれの事情もあるし、そこには誰一人同じではない職業選択が存在する。

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 彼女の恋人は、建設現場で日雇いをしている。彼女は結婚を視野にいれている。日雇いというから、それはなんらかの事故にあって~現場事故でなくても、身体に支障が出たら働くことはできない。そんなリスクが常にある。

 彼は大学進学できないような学力ではない。むしろ彼女と知り合ったのもTOEICの塾であり、日雇いで働いているのもなんらかの理由があるとは思われる。彼は体を動かすような仕事があっていて、やりがいを感じていると彼女は胸を張る。彼女自身も大企業で働いているわけでないからつり合いは取れていると、韓国人的な発想はない。それは恋心故なのか。

 もちろん親からは猛烈に反対されている。社会保険がない…もっともだ。
だが、彼女は親に、保険なんかなくっても安全管理がしっかりしている現場だから、なにも心配はいらないと反論している。安全管理されていても、現場以外でのもしもを親というものは心配するのだ。世間体もなくはないが、娘が愛する人ならば受け入れるであろうが、日雇いでは、将来が全く見えてこないし、娘のヒモになられるかもという心配だってある。

 韓国のネット民は、「日雇いではなく、大工や左官、タイル職人などの技能を身に着けることで安定した暮らしを手に入れられる」的な支援派と、「若いうちはいいだろうが」と反対派は現実をみるように促している。

 職業に貴賤はないものの…まるで韓流ドラマのような恋人同士の行方が注目されている。仮に私が親なら、反対だ…私も老いてきたようだ。
【編集:fa】
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