あまり知られていないが、人工中絶率の一番高い年代は、50代だ。避妊に失敗した若者ではなく、避妊方法を知り尽くしているだろう親世代おじいちゃんおばあちゃん世代がひっそりと中絶を選択する。
この年齢からの子育てはしんどいだろうし、パートナーの子供でない場合もある。

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 韓国の4割の国民が、妊娠した女性自身の判断で人工中絶を行えることに賛成している。日本では、嘘でも本当でも、妊娠させた相手の承諾書が、中絶の許可になる。韓国でも似たような制度は存在するであろう。
相手がわからず承諾書を書いてもらえない…承諾書は性善説にのっとっているので、頼める人に念書を書いて、代筆してもらってもいいとは思う(法的にはだめだが)。中絶につきそう男ばかりではないので、妊婦と筆跡が違えば、住民票をもとめられることもないのだから…。

 韓国母子保健学会が、韓国の15歳から49歳の男女402人を対象に(少なすぎる! )「人工妊娠中絶に関する意識調査」を行った。
結論としては、女性の判断で、約10か月の妊娠期間のいつでも中絶できるようになればいいという結論が出た。
出産に時期が近いほど、母体の命にかかわることをご存じないのか。中絶よりも産んで陽子などに出す方がはるかにその先の人生を無事に生きていけるのに。生まれたての胎児がそこらへんにゴミのように捨てられた時、責められるのは殺した(あるいは死産)母親だけで、父親が登場したことはない。

 望まない妊娠をしてしまった場合、相手の許可なんて面倒くさいものいらずに中絶したいという女性の気持ちがわからなくもない。
けれど、子供は一人では作れないのだ。
少なくとも韓国の男性の4割は、相互合意を経て中絶してほしいと思っているようだ。ただ、調査人数の比率として80人程度の男性の誠意より、やり逃げの方が問題なのだけれど。

 小学生から、妊娠が、また中絶が、女性の身体にどんな影響を与えるのか学ぶ必要がありそうだ。もちろん、40代でもう一回講座を義務化すべきでもあるが。
【編集:fa】
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