デジタル広告の飽和やイベントの形骸化が世界的な課題となる中、日本の地方から「人の心を揺さぶる本質的な体験価値」を武器に注目を集める企業がある。それが、株式会社ピークスマインド(代表取締役・原田浩司氏)だ。
同社が手がける音、光、映像、仕掛け、想いを融合させた総合演出システムは、ブライダルや企業イベントの領域で革新的な成果を上げており、その完成度の高さとそのエンターテイメント性に日本国内のみならず海外からも関心が寄せられている。年間2,000本以上の演出実績が示すのは、単なるクリエイティブに留まらない、再現性と経済合理性を両立させた独自のビジネスモデルだ。

その他の写真:ピークスマインド

 ピークスマインドの代表である原田浩司氏は、テーマパークで培った「体験設計力」と、現場で鍛え上げた「数字感覚」を融合させた異色の経営者だ。

 原田氏が変革のメスを入れたのが、ブライダル市場だ。同氏は「結婚式は“儀式”。結婚披露宴は“人生最幸のエンターテイメント”」と断言。ピークスマインドが手がける会場では、一般的な式場のように単に設備が設置されているのではなく、空間全体を最高のステージとするための「体験の組み立て」が施されている。

 空間の再定義:プロジェクションマッピング、ムービングライト、レーザーといった最新のVISUAL演出を導入。また、演出面において原田氏が最も重視する音響についても妥協を許さず、結果、披露宴会場自体を様々な世界観が表現可能な演出空間とした。

 ストーリー設計: オープニング映像から、サプライズ演出、エンドロールまで、一連の“流れ”全体を緻密に構築し、新郎新婦の“想い”をエンターテイメント性で包み込み参列者を没入させる。この設計は、式場の魅力を飛躍的に向上させ、ブライダル市場の長年の課題であった集客力や契約率の改善に直結。市場に新たな体験価値と経済効果をもたらしている。


 一般的にクリエイティブ企業は感性が先行しがちだが、ピークスマインドの真髄は、その徹底した経済合理性にある。「ビジネスは『売上・原価・利益』で語る。どんな演出も、数字で再現できなければ意味がない」と原田氏。同社のシステムは、演出にかける予算、それが生み出す顧客の感動、そして最終的な契約への導線といったすべてをデータに基づいて設計する。

 この姿勢は、短期的な売上を追うのではなく、長期的な取引関係の構築を重視する経営哲学に根差している。費用対効果(ROI)を冷静に分析し、時には「その演出は無くしましょう」とクライアントにコスト削減を提案する姿勢が、全国の企業・式場から厚い信頼を集めている。

 ピークスマインドの生産性とクオリティを支えるのが、独自の人材育成モデルだ。同社は、音響、照明、撮影、編集、CG制作、演出の全工程を社内で完結できる、約70名の若手クリエイターチームを擁する。

 この自社完結型の体制により、コスト削減と業界トップクラスのスピードを実現しながらも高いクオリティを堅持している。「若いクリエイター陣が『圧倒的な経験数』で成長できる環境をつくりたい」という原田氏の思いから、数多くの案件をこなす中で制作者が急速にスキルアップする仕組みが確立されており、これが同社の圧倒的な生産力とシステムの完成度の源泉となっている。

 ブライダルでの成功体験を構造化し、同社が次に注力するのが企業イベント領域だ。東京の大手企業や上場企業から、採用イベント、周年祭、レセプション演出の依頼が現在急増している。


 原田氏は、「社内イベントは、社員が覚醒するキッカケを創ることが役割。だからこそ『想い』を繋げる設計が重要。人は『感情(=想い)』で動きのパワーが変動する。」と指摘。"結婚式の『ありがとう』と『おめでとう』の演出設計”を企業文化に落とし込み、社員のエンゲージメント向上、離職率改善、採用力強化に直結する「成果につながるエンタメ」を提供している。

 現在、同社は東京進出に向け、オフィス、倉庫、演出機材、演出ソフトの整備、クリエイターの採用・育成体制を強化。創立15周年を迎える節目に、日本全国で世界水準の演出クオリティを提供する基盤づくりを進めており、その動向は日本だけでなく、海外からも引き続き注目される見通しだ。

会社概要.
株式会社ピークスマインド.
代表取締役 原田浩司.
著書:「社員が覚醒する社内イベント」幻冬舎.
本社所在地:福岡県福岡市南区大楠3-21-5高宮東ビル2階.
TEL.092(753)6553 / FAX.092(753)6552.
営業時間 10:30-19:30(定休日:火・水).
URL:https://peacsmind.com
お問い合わせ:info@peacsmind.com
【編集:Y.U】
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