今年9月から韓国入国に対して、中国人のビザ免除が始まった。爆買いなど中国人観光客からの恩恵・景気復活を見越したものだったが…ソウルなどのチャイナタウンで「China Out!」「ノービザ入国反対」などという言葉に出した動きが顕著になっている。

デモなどの集団活動については規制されてはいるが、一人一人が叫ぶことまでは「表現の自由」ということで取り締まることはできない。

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 これらの行動には、ノービザ措置に対する誤解が存在する。「審査もなく入ってくる中国人がそのまま不法滞在したり、韓国を舞台にした犯罪の増加」を多くの韓国人が危惧している。

 だが、ノービザと言っても、厳格な審査体制を旅行社側が取っている。団体客の中から2%以上の行方不明者を出すと旅行社そのものとの取引ができなくなる。こういうひも付きのノービザなのだ。

 けれど、観光客ではなく、韓国の地に定住している中国人に向けてのヘイトスピーチや差別的表現、暴力的行動が日常的に発生している…まるで日本のある地域における韓国人差別と同じように。

 SNSによるデマや陰謀論を信じて、自らも発信者になる。「中国人が臓器売買や人身売買をしている」「韓国での誘拐事件が増えたのは、中国人が犯人だから」。こういった思想をベースに動画や映像まで作られている。
これらは、ノービザから起因したことではなく、もともと韓国人の中にあったものが、堰を切ったように行動化されたとも言えなくはない。

 ノービザの期間は決まっている。
来年の今頃まだチャイナタウンが狙われていたら、それは韓国人そのものの気質だ。
【編集:fa】
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