【その他の写真:建築想像】
しかし、現場の職人たちの技術が世界レベルである一方で、日本の不動産ビジネスの仕組み自体は長い間古いままで、業者と顧客の情報非対称性は強くブラックボックス化されていた。これまでは、古くなったらすぐに壊して建て直す「スクラップ・アンド・ビルド」というやり方が当たり前だったし、人口が増えていく中では業者の言いなりに建てていてもそれなりの経営実績を挙げることができていた。だが、工事費の値上がりや、人口が減って空き家が増える今の時代、ただ盲目的に新しくするだけでは通用しない。その土地が持っている良さを、もっと賢く引き出す新しい工夫が求められている。
そんな中、これまでの「大手メーカー任せ」の流れを変え、「建築プロデュース」という新しい仕事を切り開く企業が注目されている。東京都渋谷区にある「建築想像株式会社」だ。同社を率いる中許寛之(なかもと・ひろゆき)氏は、灘校、東京大学・大学院を卒業した後、大手の住宅メーカーである積水ハウスに入社し、賃貸事業部における大きなプロジェクトでトップクラスの成績を出し続けた実力者だ。しかし、現場で働くうちに「ある壁」にぶつかった。それは、大手メーカーの担当者は、どうしても「会社が決めた規格の商品」を売らなければならないという縛りがあることだ。
たとえお客さんにとってもっと良い建て方があったとしても、会社のルールでそれを提案できない。
これにより、特定の建設会社や工法にこだわらず、「この土地の形・特性なら、どう建てれば利益が一番出るか、一番安定するか」をゼロから考えることができる。実際、解体工事の費用を見直して一千万単位でコストを下げたり、建物の企画・プランを根本から変えて利益を1.6倍に増やしたりと、建てる前の「工夫」によって大きな成果を出している。この手法が特に力を発揮するのは、企画の選択肢が多くなる「100坪以上の土地」や、法規制が複雑に絡む「変形地(四角ではない土地)」、「高低差のある土地」、はたまた「道路への入り口が狭い土地」などだ。
大手メーカーは無難な提案しかできなかったり、こうした土地を嫌がったりすることが多い。しかし同社は、こうした難しい土地こそ「工夫しだいで価値が上がる場所」と前向きにとらえる。渋谷区の本社には、複雑な土地を持つオーナーからの相談が絶えない。
URL https://archit-imagination.co.jp/
【編集:Y.U】








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