エアアジアは2025年12月5日、クアラルンプールで、女性客室乗務員の制服ポリシーを更新し、希望する乗務員にヒジャブの着用を認めると発表した 。この改定は、2026年第1四半期(ラマダン期間中)に導入される予定だ。


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 今回のポリシー改定は、従業員や顧客の意見を反映した「人を中心とした文化(People-First Culture)」を体現するものとしており 、社員が自信を持って快適にエアアジアを代表できる職場づくりを目指すとしている。

 ポリシー改定の詳細と背景

 エアアジア・アビエーション・グループ・リミテッドのボー・リンガム最高経営責任者(CEO)は、今回の改定が多様な人材を擁するグローバルな航空会社としての成長と発展を反映していると説明した 。これまでの制服はプロフェッショナリズム、安全性、快適性を重視してきたが、今回の改定は、その基盤の上に、クルーが自身の信念と調和しながら自信を持って会社を代表できるようにする取り組みであるとした。

 これまでも、ジェッダ線など現地の規制によりヒジャブ着用が求められる一部路線では、ヒジャブが制服の一部として導入されていた 。今回の改定により、希望する全ての女性客室乗務員が着用できるようになり、エアアジアの全ネットワークで一貫性を保ちながら、プロフェッショナルで独自性のあるブランド・アイデンティティを維持する方針だ。

 客室乗務員部門グループ統括責任者のスハイラ・ハサン氏は、ポリシー改定がエアアジアを特徴づける多様でダイナミックな精神を反映していると述べ、導入に向けてクルーの声を積極的に取り入れながらデザインや運用面を共に検討していくとしている。

 キャピタルAのトニー・フェルナンデスCEOは、社員の多様で率直な意見を最大の強みの一つとし、客室乗務員から今回の要望が上がった際に真摯に耳を傾けることが重要であると考えた、と述べている 。異なる価値観や信念を尊重することは同社の文化の一部であるだけでなく、これまでの成功を形作ってきた要因であるとし、社員の声に導かれながら共に進化し成長していく考えを示した。

 改定後の制服では、ジェッダ線で使用されているものと同様の、ヒジャブとパンツスタイルを選択できるようになる 。これにより、全路線で快適さと安全性、そしてブランドの一貫性を確保するとしている。
【編集:af】
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