フィリピン南部の大都市ダバオの市街地中心部で、伝統的な中医学理論と現代の臨床アプローチを高度に融合させた治療院が、地元住民や在留邦人の間で静かな熱狂を呼んでいる。ラファ・ホリスティック鍼灸・痛み管理クリニックが実践するのは、単なる痛みの緩和に留まらない心身一如の思想に基づく包括的治療だ。
その卓越した技術の一端は、公開された臨床写真からも克明に見て取れる。

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 特筆すべきは、頭部から足趾に至るまで全身の経絡を緻密に結んだ置鍼の構成である。顔面部では陽白や地倉といった経穴へ的確に刺入しており、これは単なる表情筋の緩和に留まらず、三叉神経系へのアプローチを通じて脳内の虚実を整え、自律神経の不均衡を調整する狙いがある。腹部においては、生命力の根源である腎を養う関元や、消化器系の要である中脘に施鍼し、中医学で重要視される脾胃の気を高めて全身の免疫応答を底上げする。さらに、遠隔部位である足部の三陰交や太衝を併用することで、下肢の血流を促進し、全身の疎泄機能を正常化させる標本同治の極めて高度な手法が採られている。

 同院の独自性は、こうした伝統技法に加え、赤色光療法や電気鍼といった物理療法を巧みに組み合わせている点にある。微弱な電気刺激や光エネルギーによって細胞内のミトコンドリア活性を促し、組織修復を加速させる試みは、現代医学の観点からも合理的だ。受付横に掲げられた数々のライセンスや、血流改善を促す赤松抽出オイルなどの薬膳的アプローチの提案は、同院が病になる前の段階での予防医学を重視している証左といえる。バイタルチェックによる厳格なリスク管理の下で行われるこの治療は、医療リソースが限られる海外の地において、心身を支える重要なインフラとして機能している。
【編集:Eula】
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