第三国経由でなければ、まあ、中古車としてカーロンダリングしない限り、日本の乗用車が北朝鮮には存在しない。

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 国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議で、決められているからだ。
北朝鮮との合弁事業や共同体の設立や維持、運営は禁じられているからだ。一応、日本と北朝鮮は正式な国交はない。
国交のない国に、直接乗用車を販売することは、国連の制裁決議に抵触する。

 もちろん、なんらかの方法で新車を中古車としてロンダリングすれば、北朝鮮にピカピカの日本車があるという状況は否めないのではあるが。

 今回北朝鮮の貿易会社の海外向けの自動車の組み立て事業のPRパンフに、日本の自動車企業であるトヨタの「カムリ」が登場している。もちろん、前記のとおり、カムリ本体が北朝鮮にあるから「たまたま被写体として使用しただけ」かもしれない。

 北朝鮮は、外貨獲得に必死だ。海外誘致として、北朝鮮ができることがそのパンフにはまとめられている。この貿易会社は、金融サービスや海上運送、鉱業などを基盤として、その他にも燃料販売やIT開発、家具製造や食品加工。衣類生産まで多岐に事業を行っているが、今回その目玉として自動車の組み立てとして、カムリが紹介されているのだ。

 もちろん、北朝鮮では軍用車両しか自動車産業としては特化していない。一般車両は乗る人が限られ、個人所有も限られた一部だ。
カムリが北朝鮮で組み立てられているとするならば、北朝鮮のあちらこちらをカムリが走っている世界が展開してしまう。

 おそらく、トヨタという会社の許可はとっておらず、無断掲載。それを既成事実として国交があるロシアや中国へのアピールとなる。

 国連を通して無断掲載を叱ることはできる。しかし、反省しない国にそれは空しいことでしかない。

【取材:fa】
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