フィリピン中部に位置し、神秘的な伝承が今なお息づくシキホール島。この地で3日間にわたって実施されたヒーリングツアーの初日、参加者たちは島に代々伝わる伝統療法「ボロボロ(Bolobolo)」を体験した。


その他の写真:別の参加者が受けた「ボロボロ」。首筋に瓶を当て、丹念に息を吹き込むヒーラー。水の状態を確認しながら、濁らなくなるまで何度も繰り返される。特定の家系によってのみ代々継承されてきた、神秘的な民間療法。

 施術は、ヒーラーの自宅を訪ねることから始まる。参加者が自身の体の不調箇所を伝えると、ヒーラーは祖父から受け継いだという独特の技術を披露する。水と石が入ったガラス瓶にストローを差し込み、息を吹き込んで泡を立てながら、患部に瓶を当ててゆっくりと移動させていく。

 驚くべきは、施術が進むにつれて瓶の中の水がみるみる濁っていく点だ。水が濁らなくなるまで、その都度水を入れ替えながら数回にわたってこの工程が繰り返される。水や呼気、自然物を用いて体内の不調や「負のエネルギー」を取り除くとされるこの民間療法は、特定の家系によってのみ代々継承されてきた。

 1人あたり約10分の施術を終えた参加者からは、「不思議と体が軽くなったような感覚がある」との声が漏れた。ボロボロは、単なる治療の枠を超え、地域に深く根付く癒やしの文化そのものである。
伝統的な精神性に直接触れるこの体験は、現代の旅人にとっても極めて貴重なひとときとなった。
【編集:「フィリピン盛り上げ隊」ヒロット大使・山口理津子】
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