洗濯機の移動が手軽にできるキャスター付きの置き台。便利なアイテムですが、これから設置を考えている人は、使用の条件を確認してみるべきかもしれません。
キャスター付きの置き台には、思わぬリスクが潜んでいる場合があります。
洗濯機のキャスター付き置き台が持つリスクとは
洗濯機の設置場所にキャスター付きの置き台を使うと、手軽な移動によって床掃除や排水口掃除がラクになったり、物を落としても取りやすかったりなどの利便性が高まります。
しかし、その一方では、キャスター付きの置き台を使うことによって生じるリスクがある点についても考えておくべきでしょう。
家電を多く取り扱い、洗濯機も手がける企業、シャープ株式会社(以下、シャープ)のウェブサイトでは、キャスター付きの置き台について以下のように回答しています。
車輪のついた可動式の台や台車などは、運転中や地震などで台が動いて事故や怪我の恐れがあり、大変危険なため、洗濯機は設置できません。(メーカー保証の対象外となります)
シャープ ーより引用
洗濯機は意外と動きやすく、地震のような自然の衝撃だけではなく、洗濯そのものの震動でも揺れ動く可能性があります。
この時、もしもキャスター付き置き台のストッパーが稼働しなければ、洗濯機が大きく動いてしまう恐れもあるでしょう。衝撃で排水ホースが外れてしまうことや、洗濯機自体が転倒して、破損や事故につながる恐れが考えられます。
もしも転倒した洗濯機の周辺に人やペットがいれば、大ケガを負う可能性も否定できません。
前述の『設置できません』という回答は、あくまでシャープの見解ですが、メーカー保証の対象外であることも踏まえ、設置するかどうかをよく考えたほうがよいでしょう。
洗濯機のタイプによらず注意を
※写真はイメージ
洗濯機には縦型洗濯機とドラム型洗濯機がありますが、キャスター付き置き台は「このタイプなら設置してOKなのでは?」ということではありません。
例えば、ドラム式洗濯機は縦型洗濯機よりも震動が少ないため、「ドラム式洗濯機にならキャスター付き置き台でもいいかも」と考える人もいるでしょう。
しかし、ドラム式洗濯機はあくまで縦型洗濯機よりも震動が『少ない』だけであり、まったくないというわけではありません。
キャスター付き置き台は利便性が高いと思われる部分もありますが、総合的に見ると、安全面や故障時のメーカー保証に不安が残ります。置き台を選ぶなら、防水パンと呼ばれる一般的なタイプが向いているでしょう。
メーカーの注意喚起は、洗濯機をよく知るからこその有益な情報です。洗濯機を設置する際にはぜひ参考にしてみてください。
[文・構成/grape編集部]

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