4月も後半になると、美しい新緑のシーズンが訪れます。
森の中に一歩足を踏み入れれば、多種多様な植物の若葉や花を観察することができるでしょう。
一斉に開花した植物の名前は…
植物写真家で登山ガイドの峯村温さんは、自身のXアカウント『植物が好きな登山ガイド』(@mineatsuc)にて、さまざまな植物の写真を投稿しています。
2025年4月24日に公開したのは、富士山のふもとで見つけた、ある多年草の写真でした。

山林の少し湿り気がある半日陰の場所に、かたまって生えるこの多年草は、春になると歯ブラシような白い花穂(かすい)を咲かせます。
集まって一斉に開花している様子が、おしゃべりをしているようにも見えて、なんだかかわいらしいですよね。
しかし、こちらの植物は見た目とややギャップがある名前を持っているといいます。峯村さんは投稿にこんなコメントをつづっていました。
ヒトリシズカ
名前に反して、だいたいみんなと一緒。
『ヒトリシズカ』という、なんとも愛らしい名前があった、多年草。
一説には、鎌倉時代の武将・源義経の妾(めかけ)である静御前が、舞を踊る姿と、花の咲いた姿が似ていることから名付けられたといわれています。
確かに、可憐でしとやかな花の雰囲気に『ヒトリシズカ』という名前はよく合っているようにも思えますね。
投稿には多くの『いいね』が付き「かわいい!『ミンナニギヤカ』に改名でもいい」「笑った!ヒトリシズカはさみしがりやなのかもね」などの声が上がっていました。
ちなみに、『ヒトリシズカ』の近縁種に『フタリシズカ』という多年草もあるそうですよ。
ひっそりとした森の中で、賑やかに集まって咲いている『ヒトリシズカ』を見かけたら、思わず頬がゆるんでしまうでしょうね!
[文・構成/grape編集部]