使い切れなかった肉や、買いだめした肉を冷凍保存することがありますよね。

では、肉を冷凍する際は、どのような工夫をすれば、解凍・調理しやすくなるのでしょうか。

本記事では米沢牛・山形牛専門の販売サイト『さがえ精肉』を運営する、株式会社山形ミートランド(以下、山形ミートランド)による『肉を冷凍・解凍する時のコツ』を紹介します。

肉を冷凍する際の注意ポイント

山形ミートランドによると、肉を冷凍する際は以下のポイントが重要とのこと。

ドリップを拭き取る

臭みや雑菌が入る原因になるため、キッチンペーパーなどできれいに拭き取ります。

肉の下にドリップを吸収するシートが付いている場合は外してください。

肉の種類ごとの適した方法でラップする

大量に塊のように冷凍すると、全体の表面温度がバラバラになり、解凍する時にムラができます。

肉の種類ごとに以下のようにラップしましょう。

・薄切り肉:1枚ずつ、または重ならないように薄く並べる。

・こま切れ肉:なるべく平らに並べる。

・ひき肉:薄く平らに伸ばして小分けする。

・ブロック肉:空気が入らないようにぴったりラップする。

密閉してなるべく空気を入れない

空気に触れてしまうと肉が酸化したり、霜が付いたりします。

ラップと密閉できる袋の両方を使い、なるべく空気を入れないように保存するのが大事です。

できるだけ急速冷凍する

冷凍庫の急速冷凍室に入れるのがベスト。食品の品質を落とさずに冷凍できます。

冷凍庫に急速冷凍機能がついていない場合は、金属製のトレイを入れるか、肉をなるべく薄くして冷凍に時間をかけないようにするのがポイント。

肉を冷凍する際は上記の手順で行うことで、肉のおいしさをキープできるそうです。

冷凍肉、ドリップが出ないよう解凍するには? 販売店の助言「冷蔵庫で…」
お肉を冷凍した写真

※写真はイメージ

ちなみに、買ってきたままパックで冷凍するのはNG。ほかにも冷凍庫のドアを頻繁に開け閉めするのも避けるべきです。

また、一度解凍したものを再冷凍することも、おいしさが落ちるだけでなく、雑菌が繁殖する恐れがあるため避けましょう。

解凍する際の注意点

では、冷凍保存した肉をおいしさを保ったまま解凍するには、どうすればいいのでしょうか。

山形ミートランドによると「冷蔵庫での解凍が一番おいしさをキープできる」とのこと。

約2~4℃の低温でゆっくり時間をかけて解凍することで、ドリップが出るのを最小限に抑えられます。

夏場なら半日程度、冬場なら1日冷蔵庫に入れておきましょう。さらに時間はかかりますが、約1℃のチルド室もおすすめ。

どうしても時間がない時、すぐに解凍したい場合は、氷を入れたボウルに水をはり、密閉袋に入れたままの肉を入れて解凍する氷水解凍があります。

空気よりも水のほうが熱伝導率がよいので、ほぼ冷蔵庫と同じ温度を保ちながらも、短い時間で解凍することができます。

一方で、電子レンジ解凍はムラができるため、おすすめできないとしています。

ほかにも、「常温・ぬるま湯解凍は、急激な温度変化でドリップが出やすく、雑菌が増える恐れがあるため、避けるべき」とのことでした。

ちなみに冷凍した肉は1か月以内、ひき肉は2週間以内が消費の目安。この期間内に解凍し、食べ切るようにしましょう。

せっかく購入した肉を台無しにしないためにも、本記事で紹介した方法を参考に、肉をおいしい状態で冷凍しましょう。

[文/大西トタン@dcp・構成/grape編集部]

編集部おすすめ