家庭料理の定番『カレー』は、子供から大人まで幅広い世代に愛される人気メニューです。
たっぷり作って、2~3日に分けて食べるという人も多いのではないでしょうか。
しかし保存方法を誤ると、思わぬリスクを招くこともあります。
本記事では、カレーの普及拡大を図る、全日本カレー工業協同組合(以下、カレー組合)のウェブサイトから、手作りカレーを安全に保存するための正しい方法を解説します。
手作りカレーはどう保存したらいい?

※写真はイメージ
カレーを手作りした場合、どのように保存すればいいのか迷うことはありませんか。保存容器に入れると油がベトベトになるため、鍋のまま保存している人も多いでしょう。
カレー組合では、カレーの保存方法について次のように説明しています。
カレーを作り置きする場合は、お鍋のままではなく、底の浅い容器に小分けし、よく冷ましてからすぐに冷蔵庫または冷凍庫で保存してください。
カレー組合 ーより引用
カレーを鍋のまま常温で放置すると、『ウェルシュ菌』と呼ばれる食中毒の原因菌が繁殖する恐れがあります。
この菌は熱に強く、高温で加熱しても生き残るため注意が必要です。
カレーのような煮込み料理や汁物は、特にウェルシュ菌が繁殖しやすいとされています。
カレー組合が浅い容器での保存をすすめているのは、早く冷ますことで菌の増殖を抑えるためです。
手間に思えるかもしれませんが、安全に食べるためには必要なひと手間といえるでしょう。
再加熱のポイント
保存したカレーを食べる際は、必ず鍋に移してしっかり加熱しましょう。
火にかけながらかき混ぜて、全体にムラなく熱が通るようにすることが大切です。
電子レンジで温める場合も、加熱と撹拌を繰り返しながら、全体が均一に温まるよう注意してください。
傷んだカレーの見分け方

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正しく保存していたとしても、カレーが傷んでしまうことはあります。以下のような状態が見られる場合は、口にせず処分するようにしてください。
・白い斑点のようなものが現れている。
・変色している。
・酸っぱいにおいがする。
・ネバネバと糸を引く。
見た目やにおいに違和感がある場合は、食べずに廃棄する判断が大切です。
傷んだカレーを食べると、腹痛や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
体調に異変を感じた場合は、早めに医療機関を受診してください。
鍋のまま保存してはいけないという情報を初めて知り、驚いた人も多いのではないでしょうか。
ついやりがちな保存方法ですが、ウェルシュ菌が繁殖するリスクがあります。
家族の健康を守るためにも、ひと手間を惜しまず、安全な保存と加熱方法を意識しましょう。
[文・構成/grape編集部]