洗濯するとなると、カーテンは大物で大変ですよね。

レールに取り付けるためのフックをすべて外す必要があり、取り外した後に畳むと意外にかさばります。

洗うのが面倒で、「数年も洗濯していない…」という人もいるかもしれません。

自宅でカーテンを洗濯するためのポイントについて、カーテンメーカーの株式会社くれないに取材しました。

同社は、カーテンにまつわるお役立ち情報を発信するウェブメディア『カーテンくれない』を運営しています。

カーテンは意外と汚れている!

同社によると「カーテンは思っている以上に汚れている」といいます。

毎日見ているとなかなか気付きませんが、カーテンは室外から入るホコリや花粉、排気ガス、室内の生活臭やたばこのヤニなどで、思っている以上に汚れています。

カーテンの汚れはカビの発生、部屋のどんよりとした暗さの原因にもなります。

洗濯の頻度は環境にもよりますが、厚地でひだのあるのドレープといわれるカーテンは年に1回、汚れが目立ちやすいレースカーテンは年に2~3回が目安。

布製品なので、蓄積した汚れは時間が経つほど落ちにくくなってしまいます。

喫煙者がいたり、部屋が大きな道路に面していて砂ボコりや排気ガスが付きやすかったりする場合は、こまめな洗濯がおすすめです。

カーテンを洗う時の注意点は? メーカーの回答「レールから外す前に…」
カーテンの写真

※写真はイメージ

カーテンの洗濯は5ステップで洗う!

同社によると、カーテンは以下の5ステップで洗濯するとよいとのこと。

1.洗濯ラベルの表示で洗い方・使える洗剤の種類を確認

洗濯をする前にカーテンの『洗濯ラベル(絵表示)』をチェックし、『洗えるもの』と『洗えないもの』を確認してください。

『洗濯機マーク』または『洗いマーク』が表示されていれば、水洗いが可能。洗濯機か手洗いで洗います。

『水洗い不可』のマークのものは自宅では洗濯できないので、クリーニングに出しましょう。

また、カーテンの素材・状態によってはクリーニングに出したほうがいい場合も。

綿・麻・レーヨン素材の生地は、色落ち、縮みなど、風合いを損ねる可能性があるため、自宅での洗濯は控えましょう。

高級なものや長年使用しているお気に入りのカーテンなども、クリーニングに出すのがおすすめ。

特に年数の経ったものは、紫外線などによるダメージで生地が弱くなっており、洗濯する際に破れてしまう可能性もあります。

2.ホコリ・カビなどを洗濯前に取る

実はホコリなどの汚れがたくさん付いているカーテンの表面。レールから外す前に、掃除機などでホコリを吸い取っておきましょう。

カビが付いている場合には、カビ部分をブラシではらって乾燥させた後、カーテンの裏面にタオルを当てながら洗剤を付けたブラシで軽くたたき洗いをします。

シミ・汚れの場合は、裾や上部のギャザー部分の黒ずみや目立つシミなど気になる部分に洗剤を付け、叩いて染み込ませてください。

汚れがひどい場合は、二度洗いをしましょう。

酸素系漂白剤を使用するとより汚れが落ちやすくなりますが、素材によっては傷みや変色の可能性もあるので、注意してください。

3.カーテンを畳んで洗濯ネットに入れる

カーテンからフックを外したら、プリーツに沿うように縦にジャバラ状に折ります。その後、洗濯ネットに入るように横にもジャバラ状に畳んでください。

気になる汚れがある場合は、汚れを表に向けておきましょう。

洗濯機の種類によっては洗濯ネットの使用をすすめていないものもありますが、基本的には洗濯ネットを使うとよいでしょう。

カーテンを洗う時の注意点は? メーカーの回答「レールから外す前に…」
カーテンの写真

※写真はイメージ

4.洗濯ラベルの表示に従って洗う

洗う準備が整ったら、洗濯表示に従って適切な洗剤・洗濯のコースを選びます。

洗剤選びのポイント

デリケートな素材や特殊な素材のカーテンもあり、洗剤によっては色落ちや傷み、縮む原因になるため、中性洗剤の使用がおすすめ。

一般衣料用洗剤で洗えるものもありますが、特にデリケートな素材のものにはおしゃれ着用の洗剤を使用しましょう。

抗菌・防臭効果のある柔軟剤を合わせて使用するのもよいです。

洗濯機での洗い方のポイント

脱水が長すぎるとカーテンの傷みやシワの原因になるため、脱水は短時間に!脱水時間は30秒ぐらいがおすすめです。乾燥機を使用すると縮みの原因となるので、避けてください。

手洗いの場合のポイント

浴槽や洗面容器などに30℃以下の水を張り、その中で押し洗いしていきます。もみ洗いするとシワの原因になるので控えましょう。

洗剤は洗濯機の場合と同じで、表記の量の中性洗剤を使用してください。

汚れが落ちたらよくすすぎ、脱水機に短時間かけるか手で押し絞りをします。

5.カーテンレールで吊り干し

脱水後は洗濯機からすぐに取り出し、しわを伸ばしたらカーテンレールに掛けましょう。

レールに掛けて干すことで、カーテン自体の重さで全体のシワが伸び、形を整えることができます。これが元のきれいなドレープに仕上がるポイント。

カーテンを干す前に、フック、レール、ガラスなどの窓周りも合わせて掃除しておきましょう。

水滴が床に垂れるので、レール下の床にタオルや新聞紙を敷くことをおすすめします。

※ただし、厚手の重いカーテンは水分の重さも加わるため、カーテンレールではなく竿に干すのがおすすめ。

野外に干す場合は陰干しに。

カーテンを洗濯するとなると、一大決心がいるかもしれません。しかし、洗濯しないで放置すると、汚れが落ちにくくなります。

まずはカーテンの洗濯ラベルを確認し、自宅で洗えるのであれば、本記事を参考に挑戦してみてください。

[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

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