曇りや雨の日が続くと、室内干しの機会が増え、気になってくるのが『タオルの生乾き臭』です。
部屋干し用の洗剤や柔軟剤を使っていても、なぜか臭いが残ってしまい、「仕方がない」と諦めている人も少なくないかもしれません。
今治市のタオルメーカーである、株式会社ハートウエルの公式ウェブサイトでは、タオルの臭いを防ぐための具体的な方法が紹介されています。
これからは、『臭いが付いたら取る』のではなく、最初から臭いを付けない工夫を取り入れてみませんか。日々の洗濯がもっと快適になるはずです。
タオルの臭いの原因は『雑菌の増殖』

※写真はイメージ
タオルが臭くなるのは、乾きにくいことで『モラクセラ菌』という細菌が増殖するためです。
モラクセラ菌は、洗濯物に残った皮脂や水分をエサにして増殖します。その時に出る排泄物が臭いの元凶です。
乾くまでに時間がかかると、落としきれなかった汚れ・洗剤の残りカスが付着した部分から雑菌が繁殖します。湿度が高い環境も雑菌の温床になりやすくなります。
株式会社ハートウエル ーより引用
モラクセラ菌が増殖しやすいのは湿度が高く、乾くまでに時間がかかる環境ですが、天日干しをすれば臭いを防げるというわけでもありません。
モラクセラ菌は紫外線と乾燥に強いという特徴があるので、天日干ししたタオルにも増殖する場合があります。
そのため、タオルの臭いを消すには干す場所を変えることよりも、モラクセラ菌の増殖そのものを抑えることが大切です。
予防策は3つ!

※写真はイメージ
紫外線や乾燥に強いとされるモラクセラ菌に対して、「もう太刀打ちできない」と感じるかもしれません。しかし、モラクセラ菌にも弱点があり、そのひとつが『熱』です。
モラクセラ菌は『60℃以上の熱で死滅する』といわれており、お湯やアイロン、業務用の洗濯乾燥機などを使って対策できます。
とはいえ、タオルにアイロンをかけるとパイル地がつぶれてしまうため、より手軽な方法として『お湯』を使ってみましょう。
大きい鍋に水とタオルを入れ、20分程度煮沸。そうすると、生乾き臭が大きく軽減されます。
株式会社ハートウエル ーより引用
ただし、長時間煮沸を続けるとタオルの生地を傷めてしまうことがあるため、時間には注意が必要です。
洗濯槽の汚れにも注意!月1回の掃除が効果的
タオルをきれいに洗っていても、洗濯槽に汚れが残っていれば、効果が十分に得られないこともあります。
洗濯槽の中には、洗剤の残りや黒カビが溜まっている場合があり、これらが臭いの原因になることも。
月に1回ほどの頻度で、市販の洗濯槽クリーナーを使って掃除を行うと、清潔な状態を保ちやすくなります。
洗濯槽クリーナーは、塩素系の『液体タイプ』と、酸素系の『粉末タイプ』があるので、使いやすいほうを選びましょう。
煮沸や掃除が面倒だという人には、『速乾タオル』や『消臭タオル』などの機能性タオルがおすすめです。
一般的なタオルに比べると値段は高くなりますが、臭いが付きにくくなるぶんストレスも軽減します。
タオルの生乾き臭は、モラクセラ菌の増殖を防ぐことで予防できます。
お湯による煮沸や洗濯槽の掃除、機能性タオルの活用など、できることから取り入れて、快適な洗濯習慣を目指しましょう。
[文・構成/grape編集部]