私たちの心を癒してくれる色とりどりの草花。
植物の美しさに魅せられて、「ガーデニングを始めてみようかな」と考えている人もいるでしょう。
ガーデニングをする際は、植物の正しい知識を身につけることが大切です。なかには、触ったり食べたりすると中毒症状を招く植物もあります。
育てやすくてきれいだけれど

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可憐な花姿やさわやかな香りが楽しめる、『チョウセンアサガオ』。『ダチュラ』とも呼ばれるこの植物は、丈夫で育てやすいことから観賞用として育てる人も多くいます。
しかし、チョウセンアサガオは非常に毒性が強い植物です。誤って口にしたり剪定中に汁が目に入ったりすると、中毒を引き起こす可能性があるのです。
野菜と間違えて食べたことによる事故が多発
さまざまな事件や事故の情報を発信している、東京都保健医療局のウェブサイトでは、『間違えやすい有毒植物』としてチョウセンアサガオを取り上げていました。
根をゴボウと間違える事例が多くあります。つぼみをオクラと、また、種子をゴマと間違えて食べた事例もあります。
東京都保健医療局 ーより引用
誤って口にすると、嘔吐や瞳孔散大、呼吸困難などの症状を引き起こします。ゴボウやオクラなどの野菜に似ているため、間違えて食べてしまうケースが多いようです。
食用作物とは離れた場所で育てる、家族と情報を共有するなど工夫して、誤食防止に努めましょう。特に、子供やペットがいる家庭は注意が必要。子供は重篤化しやすいといわれています。
チョウセンアサガオを安全に育てるには?

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チョウセンアサガオは、大きな花を咲かせる魅力的な植物です。育てる際は、以下のポイントを押さえましょう。
・日当たりと風通しのよい場所に植える。
・種まきは春から初夏。
・水やりは土が乾いたらたっぷりと。
・肥料は月に1回、緩効性のものを施す。
・剪定や手入れ時には必ず手袋を着用する。
チョウセンアサガオは生育が旺盛な植物なので、広めの鉢や庭スペースを確保するとよいでしょう。
夜に開花し、それとともに香りも強くなるため、夕方から楽しめる観賞用植物として人気です。咲き終わった花をこまめに摘むことで、株を長持ちさせられますよ。
ただし、手入れの際は必ず手袋を着用してください。
ガーデニングを楽しむうえで、見た目の美しさだけで植物を選ぶのは危険です。
チョウセンアサガオのような有毒植物を育てる際は、正しい知識を身につけ、管理方法や注意点を守りましょう。
[文・構成/grape編集部]