7月を迎えると、祭りや花火大会といったイベントが各地で開催され始めます。
街中で浴衣を見かける機会も増えて、「今年こそは着てみたい!」という人もいるかもしれません。
着付け教室『キモノるりいろ』で、着付けを教えている松本智衣(luri_iro_kimono)さんが、Instagramにて、簡単な浴衣の着方を紹介。
『紐2本!シンプルな浴衣の着方』として投稿された動画が、「分かりやすい」と注目を集めました。
シンプルながら、着崩れないコツも紹介したという動画が、こちらです!
※動画はInstagram上で再生できます。
浴衣のシンプルな着方に反響
準備する物は、肌着、浴衣と帯、そして2本の紐だけです。
浴衣を着る前に、必ず肌着を着用しましょう。専用の肌着がない場合は、タンクトップとステテコで代用可能です。
下着が透けるトラブルを防ぎ、汗を吸ってくれるため歩きやすくなりますよ。
細身の人は、ウエストなどにタオルを巻いておくと、帯が巻きやすいです。

準備が整ったら、浴衣を羽織りましょう!
まずは首の後ろに隙間を作っていきます。襟の高さをそろえてから、両手を後ろに回して、左右の肩甲骨の下辺りを摘んで引き、好みの広さにしてください。


次に、浴衣の裾を持ち上げていきます。
左右の襟を重ねて片手で持ち、もう片方の手で背中の布を摘んで、一緒に引き上げましょう。
裾の高さは、くるぶしが見える程度にすると、大人っぽく見えますよ。

襟を持つ手を前方向に引くと、背中側の布が体にぴったりと沿い、裾が上がった状態のまま固定できます。

左右の手で、それぞれの襟を手に取ったら、まずは左手で体が隠れる位置を測ります。

一度左手を開き、右手に変えます。
同じように体にそわせてから、最後にぎゅっと持ち上げましょう。

左手を上から重ねたら、ウエスト周りの布のもたつきを、なで上げるようにして取っておきます。

ここで、ついに紐の登場です!
骨盤のギリギリ上に当てて、紐の両端を後ろに回します。
紐は、交差する背中側でしっかりと締めて、右前で結んで固定。


紐に挟まった布がないかを確認したら、脇の隙間から浴衣と肌着の間に手を入れて、布の折り返し部分(以下、おはしょり)を押し下げます。

浴衣の中で動かす手は、このような形です。

次に、襟を整えていきましょう。ノドのくぼみを隠すような角度で合わせていくと、きれいにきまりますよ。
襟の高さを決め、脇の隙間から手を入れて、内側の襟を引きます。
同じ角度で、外側の襟も引いてから、崩れないように右手で押さえておきましょう。

左手をおはしょりに入れて、右から左に向かって、布のもたつきを取ります。

せっかく合わせた襟が崩れないように、2本目の紐をウエストの高さで締めていきます。
この紐は、締めすぎると苦しくなるので、注意してください。

紐を締めると、背中側にシワができるので、背中の中心や肩甲骨の下の布を引いて丁寧に整えます。

一般的に浴衣の着付けに必要な小物は、着崩れを防止するアイテムを含め5点。しかし、松本さんが紹介するシンプルな着付けでも、十分きれいに着れますよ。
残るは帯を結ぶだけです!

シンプルな帯の結び方も紹介!
松本さんは、浴衣に合う簡単な帯結びも、動画内で紹介しています。
まずは、帯を背中に添わせて、左手側が足の付け根ほどの長さになるように調整。
長さが決まったら、左手側だけ、横半分の幅に折ります。

身体に帯を巻き付けていきます。1周巻くごとに締めてください。
だいたい2周ですが、帯が長ければ、もうひと巻きしても大丈夫ですよ。

右手側が上に来るようにひと結びし、しっかりと締めます。


斜めに引き締めたら、上に出ているほうを、平らになるように広げます。

帯の下線から大体人差し指分の長さになるように、平らにした部分をクルクルと畳んでいきます。

畳んだ後は、ひと巻き目と2巻き目の間に差し込み、下から引き抜けば、帯も完成!

帯を後ろに回しておはしょりを整えたら、着付けは終了です。


手の動かし方なども細かく解説されているので、1人でも、きれいに浴衣を着られそうですよね。
よりきれいに着付けたい人は、浴衣の襟をしっかりと立たせる『襟芯』や、帯の形を整える『帯板』などを追加してもいいでしょう。
松本さんの解説動画には、このようなコメントが寄せられていました。
・参考になります!今年は自分で着たいです。
・背もたれの邪魔にならない帯結びで、いいですね。
・素敵です!
祭りや花火などを堪能するためにも、浴衣に関する不安は、できるだけ減らしておきたいところ。
松本さんの動画を見て、何度か着付けを練習しておけば、気持ちよく当日を迎えられそうですね!
[文・構成/grape編集部]