2025年6月24日、北海道札幌市にある北海道大学札幌キャンパス内に生えている植物に「バイカルハナウドではないか」という疑いの声が上がりました。
『バイカルハナウド』とは、『ジャイアント・ホグウィード』の和名で、成長すると2mほどの高さにまで伸びる植物です。

※写真はイメージ
光毒性があり、樹液が皮膚に付着したまま紫外線を浴びると、深刻な皮膚炎を引き起こす危険がある植物。

※写真はイメージ
わずかな量でも、目に入ると失明になる可能性があります。
そんな恐ろしい植物と疑うものが、北海道大学で見つかったことを受け、同大学は調査や剪定をしました。
生えていたところは、保育園が近くにあり、学生以外も立ち入れる場所だったといいます。
北海道大学は、『バイカルハナウド』と断定はできなかったものの、在来種の『オオハナウド』とは明らかに異なっていたそうです。
参照できる標本がなく、海外でも類似種と混同されている例が見られることから、ジャイアント・ホグウィードと同定するに至りませんでした。
北海道大学 ーより引用
北海道大学は、毎年、開花前に地上部を刈り取って、根絶を目指すことを発表しました。
しかし、『バイカルハナウド』のような植物は北海道大学以外にもあったとのこと。
札幌市広報のXアカウントは、札幌市白石区東札幌にも、毒性の疑いのある植物を確認したと発表しています。
【環境局】
— 札幌市広報部 (@Sapporo_PRD) July 2, 2025
白石区東札幌1条6丁目「白石こころーど」付近で、バイカルハナウドらしき毒性の疑いのある植物を確認し、除去いたしました。似たような植物を見つけた場合は、決して近づかず、写真を添付の上、環境共生担当課までメール(kakkou@city.sapporo.jp、容量4MB以内)でご連絡ください。 pic.twitter.com/lNFdE2i6J1
除去をし、周囲は立ち入り禁止となりました。
北海道のウェブサイトでは、むやみやたらに植物に触らないように注意を呼び掛けています。
札幌市以外でも注意喚起が行われており、北海道北広島市のウェブサイトには『バイカルハナウド』の特徴を解説していました。
草丈:約1.5メートル~3メートル
花の形状:複数の小さな花の花弁の形には違いがあり、外側の花弁は深く2つに裂けている。
葉の大きさ:20~50センチメートル
葉の形状:切れ込みの深いギザギザの複葉
茎の色:上部は緑色、下部は赤紫色
茎の形状:巨大で太く(直径約5センチメートルから10センチメートル)、中空で、縦に溝がある。細かい毛がある。
北海道北広島市 ーより引用

在来種の『オオハナウド』

『バイカルハナウド』
身近なところで見つかったことから、ネット上では、怯える声が上がっています。
・ゾッとした。ぱっと見た時に、区別できる自信がない。
・子供にも「絶対に触らないで!」と呼びかけました。
・これは怖すぎる。ちゃんと覚えておかなきゃな。
・知らなかった…。近付かないのが一番。
・そうだったんだ。近所に似た植物を見たことがあるけど…。
もし、『バイカルハナウド』に似た植物を見つけた時には、その地域のウェブサイトやSNSを確認して写真とともに報告をしましょう。
万が一触れてしまった場合は、できるだけ早く石鹸とともに洗って、患部を覆い、日光に当たらないようにして病院を受診してください。
ニューヨーク州環境保全省では、『バイカルハナウド』の特設ページが設けられるほど注意をうながしており『Do Not Touch This Plant!(この植物に触れないで!)』と警告していました。
観光で北海道を訪れる際や、草むらの近くを通る時には、誤って樹液に触れないよう気を付けてください。
[文・構成/grape編集部]