大人から子供まで、多くの人に愛されるメニューであるカレー。自宅で作って余ったら、タッパーなどのプラスチック製容器に入れて、冷蔵庫で保存するでしょう。
プラスチック製容器は便利ですが、『カレーの汚れが落ちにくい』という問題があります。
それでは、カレーの汚れをきれいに落とす方法はあるのでしょうか。
プラスチック製品の製造・企画・販売を手掛ける、サナダ精工株式会社(以下、サナダ精工)に取材しました。

※写真はイメージ
まず、サナダ精工に「カレーの汚れが落ちにくい理由」を聞いたところ、以下のような回答がありました。
プラスチック製品は、もともと油が付きやすいため、カレーのような濃い色素を含んだ油分が触れると、なかなか色が落ちなくなってしまいます。
また、表面の細かい凹凸や、使用に伴う微細なキズも影響している可能性があります。
プラスチック製容器の表面は細かい凹凸があり、そこに油分が入り込むことで、サッと洗うだけでは落ちにくくなってしまうのだとか。
カレー特有の濃い色も、汚れが落ちにくく感じる要因の1つのようですね。
カレーの汚れをきれいに落とす方法は?
次に、サナダ精工に「カレーの汚れをきれいに落とす方法」をうかがうと、いくつかの方法を教えてくれました。順番に紹介します。
重曹を使用する
アルカリ性の重曹を使用することで汚れが落ちやすくなるとのこと。
使用する際には、次のような手順で行ってみてください。
1.プラスチック製容器の中に、底が隠れるぐらいの重曹を入れ、水を7割ほど入れる。
2.軽く混ぜて電子レンジで2分加熱後、少し放置。
3.軽く振って重曹水を捨ててから食器用洗剤で洗う。
漂白剤につけ込む
多くのプラスチック製容器の素材であるポリプロピレンは、漂白剤につけ込み洗いをしても問題のない材質です。
しばらくつけ込むことで、油汚れだけを浮かすことができるでしょう。
日光に当てておく
カレーの種類にもよりますが、黄色い色素は紫外線に弱いので、日光に長時間さらしておくと目立たなくなる場合があるそう。
洗ったあとは、日当たりのよい場所で乾かすとよいかもしれません。

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また、このようなアドバイスがありました。
プラスチック製容器は、油分の多い食材を温めすぎると耐熱温度を超えてしまい、溶ける可能性があります。
カレーのような油分の多いものを温める場合は、時間を刻んで試すようにしてください。
確実に色移りを防ぐのであれば、容器の上にラップをかけてからカレーを注ぐことを推奨致します。
また容器の色が濃いものであれば色移りも目立たなくなりますので、黒色などの保存容器を購入されるのもよいと思います。
以前ポリ袋について取材した際にも、「カレーなど、油分を多く含む食材を入れて電子レンジで加熱すると耐熱温度の限界を超えてしまい、溶ける可能性がある」と指摘がありました。
電子レンジで温める際には、様子を見ながら少しずつ温めたほうがよいでしょう。
サナダ精工では、『色移りが目立たない保存容器』という商品を発売していて、「カレーの容量別にちょうどよい温め時間の推奨値を、パッケージに記載している」とのことです。
100円ショップの『ダイソー』や『セリア』などで買うことができますよ!

画像提供:サナダ精工株式会社
タッパーにとって、カレーの汚れは落としにくい難敵です。
もし苦戦するようなら、本記事のサナダ精工からのアドバイスを実践してみてください。
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]
取材協力サナダ精工株式会社