豆腐は安価でおいしく、家庭でよく使われる食材です。

醤油をかければすぐに食べられますし、麻婆豆腐などの火を通す料理でも活躍しますよね。

豆腐には主に、絹ごし豆腐(以下、絹豆腐)と木綿豆腐の2種類がありますが、それぞれに向いている料理というのはあるのでしょうか。

豆腐メーカーとして有名な、相模屋食料株式会社(以下、相模屋食料)に取材しました。

絹豆腐と木綿豆腐の違い

そもそも絹豆腐と木綿豆腐は、何が違うのでしょうか。相模屋食料によると…。

絹豆腐と木綿豆腐は、つくり方が違います。つくり方の違いによって、食感や味わいにそれぞれ特徴があります。

まず豆腐は、豆乳に『にがり』という凝固剤を加え、加熱して固めてつくります。

木綿豆腐は、豆乳に『にがり』を加えて固めたものを一度崩してから、木綿布を敷いて圧力をかけて押し固めたもの。

一方、絹豆腐は、豆乳に『にがり』を加えて、そのまま固めてつくったものです。

では絹豆腐と木綿豆腐、それぞれ向いている料理はあるのでしょうか。

絹豆腐は、つるんとしたノドごしとなめらかな食感が特徴。冷奴や湯豆腐、サラダ、汁物など、食感を楽しみたい料理におすすめです。

木綿豆腐は固めてから一度崩し、押し固めているため、味染みがよく、また崩れにくいのが特徴。

煮物や炒め物、豆腐ハンバーグなどにおすすめです。

続けて、それぞれ使い方のコツも教えてもらいました。

豆腐をとても上手に使いこなしているお客さまから教えていただいたのですが、汁物に入れる場合、豚汁やけんちん汁など具だくさんのボリュームある汁物の時には、味しみがよく、食べ応えのある木綿豆腐を使うそうです。

一方、豆腐とわかめの味噌汁など、普段の味噌汁にはつるんとノドごしのよい絹豆腐を使うとのこと。

絹豆腐と木綿豆腐にはそれぞれ特徴があるため、料理に応じて使い分けることで、よりおいしく味わうことができます。

ぜひ、いろいろな組み合わせで豆腐の魅力を味わってみてください。

とはいえ、使い方に絶対的な決まりがあるわけではありません。

しっかりした食感が好きだから「冷奴には木綿豆腐を使う」という人や、煮崩れしやすくても、麻婆豆腐には口当たりのよい絹豆腐を使うという人もいます。

お好みで召し上がっていただければと思います。

夏の食べ方はやっぱりコレ! 豆腐メーカーがおすすめするのは…
豆腐の写真

※写真はイメージ

豆腐はなんにでも合う!

江戸時代に一般庶民に普及した豆腐。『江戸の三白』といえば、『白米・豆腐・大根』で、どれも繊細な味わいが魅力の食べ物です。

豆腐のおいしさについて相模屋食料にうかがったところ、以下の回答がありました。

昔ながらのベーシックな豆腐である絹豆腐と木綿豆腐は、なんといっても、シンプルでなんにでも合うというのが魅力です。

豆腐そのもののおいしさを楽しむだけでなく、煮たり炒めたり揚げたりと多様な食べ方や味付けを楽しめます。

季節を問わず、いろいろな料理で楽しむことができるのが豆腐の魅力です。

豆腐そのもののおいしさを楽しみたい時には、豆腐自体にこだわって選んでいただくのもおすすめ。

例えば国産大豆を使ってつくった豆腐は、国産大豆ならではの豊かな甘み・風味が特徴です。

シンプルな冷奴でいただく場合などは、国産大豆使用の豆腐で、豆腐そのものの旨みをたっぷり味わっていただければと思います。

相模屋食料によると、夏におすすめのメニューは…。

夏の豆腐メニューといえば、やはり冷奴です。

冷奴は調味料やトッピングのアレンジで、和風・洋風・中華風など味のバリエーションが楽しめます。

絹豆腐と木綿豆腐、それぞれの特徴を知り、気分やシーン、料理によって使い分けると、より豆腐のおいしさを楽しめると思います。

最後に、相模屋食料からこのようなメッセージをもらいました。

豆腐といえば、実はでき立てがもっともおいしいです。

相模屋食料では、でき立てのおいしさをお届けするため、でき立て熱々の状態で豆腐をパックに詰める製法を開発し、みなさまにお届けしています。

また、ベーシックな絹豆腐と木綿豆腐だけでなく、さまざまな味わいや食感の豆腐が売場に並んでいますので、お気に入りの豆腐を見つけて、楽しんでみてください。

本記事を参考に、絹豆腐と木綿豆腐をそれぞれの特徴が生きるような料理に使ってみてください。

[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

取材協力相模屋食料株式会社
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