野生のカモは春から初夏にかけて、新しい餌場を探して家族で移動します。

母ガモの後を小さなヒナたちが一列になってついていく姿は、なんとも心温まる光景ですね。

しかし、このカモの移動には危険が伴い、ヒナがカラスや猫に襲われたり、車にぶつかったりすることもあるそうです。

孤児となったヒナの歩き方が…?

アメリカのマサチューセッツ州で、ニックさんという男性が道路を渡るマガモの親子を見かけました。

その直後、悲劇が起こり、母ガモが車に轢かれて命を落としてしまったのです。

ニックさんは急いでヒナたちに駆け寄り、全員を保護して『ニューハウス・ワイルドライフ・レスキュー』という野生動物保護施設に届けました。

ヒナたちは無事だったものの、1羽の歩き方がおかしく、ほかのヒナたちについていくのに苦労していたのだとか。

よく観察すると、そのヒナのつま先が曲がっていて、指の関節で無理に歩こうとしていたのです。

そこで施設のスタッフは、ヒナにビタミン剤を与え、脚が曲がらないように特別な靴を履かせる処置を施しました。

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靴を履き始めて間もなく、ヒナの脚に改善の兆しが見られたとのこと。

その後、ヒナは靴を履いて意気揚々と動き回っていたそうです。

数日後、脚は真っ直ぐになり、靴を履かなくても普通のヒナのように歩けるようになりました!

※動画はFacebook上で再生できます。

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『ニューハウス・ワイルドライフ・レスキュー』はFacebookで「小さなマガモちゃんが、新しい靴でセカンドチャンスを手に入れました!」と報告。

愛らしいヒナが力強く歩く姿に、喜びの声が上がりました。

・ヨチヨチ歩きがかわいい!脚が治ってよかったね。

・この子は魔法の靴を手に入れた。

・最高の結末だ!この子を助けてくれてありがとう。

・私も赤ちゃんの頃に矯正器具を装着していたから、嬉し涙が出たよ。

ヒナが靴を履いていたのは、たったの48時間だそう。予想をはるかに超える速さで脚が治ったため、スタッフも驚いたといいます。

「もし誰も助けなかったら、このヒナは野生では生き残れなかったでしょう」とつづられています。

心優しいニックさんと、『ニューハウス・ワイルドライフ・レスキュー』のスタッフの献身的なケアのおかげで、健康になれたヒナ。

野生に帰った後も、たくましく生きていってほしいですね。

[文・構成/grape編集部]

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