小さな子供のいる家庭では、油性ペンによる壁紙の汚れに悩まされがちです。
一般的な洗剤や水では落ちにくく、「もう壁紙を張り替えるしかないのかな…」と、諦めてしまう人もいるかもしれません。
実は、壁紙の素材と汚れの性質に合った方法を選べば、自宅でもきれいに落とせる可能性があります。
油性ペンの汚れを落とすための、正しい手順と注意点を見てみましょう。
油性ペン汚れの落とし方

※写真はイメージ
壁に油性ペンのインクが付いてしまった時は、壁紙の素材に合わせて対処することが大切です。
ビニールクロス
壁紙でもっとも一般的な素材が、ビニールクロスです。
清掃用具などの専門企業である株式会社サニクリーンのウェブサイトでは、汚れ落としに使用するアイテムについて、以下のように説明しています。
ビニールクロスについた油性マジックの除去には、エタノールが効果的。できれば、「無水エタノール」を用意しましょう。
サニクリーン ーより引用
できれば不純物をほとんど含まない『無水エタノール』を用意し、コットンなどにたっぷりと含ませたら汚れの部分に軽く押し当てましょう。
すると、アルコール成分によってマジックの成分が浮き上がります。あとは汚れを移す感覚で、きれいなタオルなどを押し付けてください。
インクがなかなか浮いてこない場合は、無水エタノールを含ませたコットンを汚れに当て、その上からラップで覆って数分置いてみましょう。
ラップが乾燥を防ぎ、インクが浮き出てきやすくなります。数分後、乾いた布で優しく拭き取ってください。
なお、壁紙の状態によっては、エタノールによって劣化したり、周りの風合いと差が出たりする場合があります。
紙や布製の壁紙
壁紙が紙や布でできている場合、水で濡らすと劣化につながりかねません。
同ウェブサイトでは、以下のように汚れを落とすよう説明しています。
汚れがついた直後であればわずかに水を染み込ませたメラミンスポンジである程度落とすことができます。
サニクリーン ーより引用
汚れが付いてから時間が経過している場合は、除光液を染み込ませたコットンを汚れた部分に貼り付けて、拭き取ってみてください。
紙や布製の壁紙は繊細なため、どちらを使用する場合も水分を付けすぎないように注意し、優しくこすることが大切です。
落とす際の注意点とNG行動

※写真はイメージ
壁紙の汚れを落とす時は、以下の点に注意が必要です。
水拭きはNG!
油性ペンは水に溶けないため、いきなり水で濡らした布でゴシゴシ拭くと、汚れが広がる原因になります。
メラミンスポンジには注意
研磨スポンジは、強くこすりすぎると壁紙の表面を削ってしまい、汚れが落ちても壁紙の質感が変わる恐れがあります。
まずは狭い範囲から少しずつ、優しくこすって試してみましょう。
強力な溶剤は避ける
強力な溶剤は、インクが落ちると同時に壁紙そのものも溶けてしまう可能性があります。使用上の注意をよく読み、用法用量を守って使ってください。
もちろん、プロのクリーニング業者に相談するのも1つです。
ただし、インクが完全に染み込んだ状態だとプロでも完全除去が難しく、最終的には壁紙の張り替えが必要になることもあります。
そのため、「汚れが付いたらできるだけ早く処置する」ことが最大のポイントです。
本記事で紹介した方法を参考に、対処してみてください。
[文・構成/grape編集部]